2024年7月に入りS&P500やナスダックが調整局面に入ってきておりここまで市場を引っ張ってきた大型テック株がストップしてきています。そんな中で利下げ・大統領選挙の予想から中・小型株のラッセル2000が大きく上昇してきています。
実際に7月18日のロイターの記事「アングル:米小型株が急騰、循環物色でウォール街の寵児に」でも報じていましたが利下げ観測の高まりに加え、11月の大統領選で国内中小企業に有利な政策を掲げるトランプ前大統領が勝利する確率が高まったとの見方が出てきたと報じていました。
その背景から小型株で構成するラッセル2000指数は過去5日間で11.5%以上急騰、2020年4月以来の大幅高を記録しています。ですので現在、好調のラッセル2000に連動するETFで有名なVTWOとIWMの現在地を確認しておこうと思います。
ということで今回は「ラッセル2000に連動する米国ETF(VTWO・IWM)を比較」についてです。
【この記事をみて分かること】
・ラッセル2000とは
・基本情報
・株価について
・組入れ銘柄とセクター比率
・配当実績
・VTWO・IWM比較まとめ
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ラッセル2000とは
念のため、ラッセル2000指数とはについてご説明させて頂きます。
アメリカのコンサルタント会社「ラッセルインベストメント社」が1984年に開発した株価指数でニューヨーク証券取引所やナスダック市場などに上場している銘柄(株式)のうち時価総額が上位1001位から3000位までの銘柄の浮動株調整後の時価総額を加重平均して計算されています。
このためラッセル2000指数は、中・小型株のベンチマークとして認識されている投資が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
またラッセル2000は「炭鉱のカナリア」とも呼ばれていて成熟した企業がほとんどの米国三指数(S&P500・ナスダック・ダウ)などに比べて、より成長性がある企業が含まれています。
そのため景気の動向が強気の時には米国三指数をアウトパフォームする傾向があります。では実際に現在のラッセル2000と米国3指数を比較しておこうと思います。
この記事を作成しているのが2024年7月25日ですが過去1ヶ月でのリターンを確認していますがなんとラッセル2000が3指数をアウトパフォームしはじめています。言い換えるとこれは大型テックから中・小型へ資金が移りはじめたとなるのではないでしょうか。
もちろんですがこのローテーション変更についてはずっと続く訳ではありませんがこの時期に上昇を捉えに行くことも大事だと思います。
ですのでこの後はラッセル2000に連動する米国ETFのVTWO(バンガード・ラッセル2000)とIWM(iシェアーズ・ラッセル2000 ETF)を比較して現在地をシェアさせていただこうと思います。
ぜひ検討する材料にしてもらえたら幸いです。
基本情報
【運用会社】
VTWOは正式名称にもありますが経費率が献身的で有名なバンガードになります。またIWMは世界最大の資産運用会社と言われているブラックロックです。
ともに運用会社としては有名で歴史がある企業のため安心感があるのではないでしょうか。
【経費率】
VTWO:0.10%
IWM:0.19%
先程もお伝えしていますがVTI・VOOなど経費率をとても低く設定をしているバンガードらしく0.10%となります。比較するとですがIWMは0.09%高い設定となります。
どの適度の期間での運用するかにもよりますが基本的に中・長期での方が多いと想像できますのでVTWOが保有しやすいのではないでしょうか。
【配当利回り】
VTWO:1.36%
IWM:1.03%
0.33%差ではありますが現状ではVTWOが勝っていました。利回りは変動がありますので変化はあるかと思いますが直近での購入を検討する際には上記を参考にしておいて下さいね。
【配当月】
VTWO:年4回(3月、6月、9月、12月)
IWM:年4回(3月、6月、9月、12月)
ともに年4回となりますのでこの点については差はありませんでした。
ここまでが基本情報についてですが多くの方が気になるであろう株価について次章で触れておきますね。
株価について
【VTWO】
株価(2024年7月26日現在)
89.15ドル
【IWM】
株価(2024年7月26日現在)
220.57ドル
またGoogleFinanceで2つのETFを直近1ヶ月のリターンで比較しておきました。
トータルリターンについては僅差ではありましたがIWMの勝ちでした。ほとんど差がなかったため個人的な考えとしてはリーズナブルで経費率も考慮するとVTWOが購入しやすいなと思います。
ローテーションが変わったこのタイミングでこれから購入される方は特にですがリーズナブルなVTWOで様子をみながらという選択肢もありかもですね。
みなさんはどのようなご意見を持たれるでしょうか?
では次章では株価を構成している組入れ銘柄とセクター比率も比較しておこうと思います。
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組入れ銘柄とセクター比率
■組入れ銘柄
VTWO | IWM | ||
銘柄 | 比率 | 銘柄 | 比率 |
インスメッド | 0.41% | インスメッド | 0.44% |
FTAIアビエーション | 0.41% | FTAIアビエーション | 0.42% |
アバクロンビー&フィッチ | 0.35% | バクサイト | 0.35% |
ファブリネット | 0.35% | スプラウツ・ファーマーズ・マーケット | 0.32% |
スプラウツファーマーズマーケット | 0.33% | ファブリネット | 0.31% |
ヴァックスサイト | 0.33% | フルーア | 0.31% |
アプライド インダストリアル テクノロジーズ | 0.30% | アプライド インダストリアル テクノロジーズ | 0.30% |
フルオール | 0.29% | アバクロンビー&フィッチ | 0.29% |
ヘルスエクイティ | 0.29% | ランセウス・ホールディングス | 0.29% |
SPSコマース | 0.28% | SPSコマース | 0.29% |
上位10社での確認と比較になりますが2000社への分散になるため各銘柄の比率もかなり低く1%未満のものばかりになっていました。ですのでそこまで大きな違いがあるとは感じない程度だと理解をしていただければ思います。
ではセクターの比率も確認をしておこうと思います。
■セクター比率
VTWO | IWM | ||
セクター | 比率 | セクター | 比率 |
資本財 | 18.78% | 金融 | 18.00% |
ヘルスケア | 17.07% | ヘルスケア | 17.77% |
金融 | 16.22% | 資本財 | 17.02% |
一般消費財 | 11.84% | 情報技術 | 12.83% |
情報技術 | 11.53% | 一般消費財 | 9.69% |
エネルギー | 7.00% | 不動産 | 6.03% |
不動産 | 6.24% | エネルギー | 5.98% |
素材 | 4.24% | 素材 | 4.55% |
公共事業 | 3.03% | 公益事業 | 2.82% |
生活必需品 | 2.53% | 生活必需品 | 2.66% |
大きな違いとしては1位がVTWOは資本財でIWMは金融となりますがそれ以外は多少の順位の差はあれど比率については近しいようです。全体的にみると大きな違いはありませんのでこの点については違いはないとの認識でいいかと思います。
では次章では配当についても確認をしておきますね。
配当実績
VTWO | IWM | |||
年度 | 配当金(ドル) | 利回り(%) | 配当金(ドル) | 利回り(%) |
2023年 | 1.174 | 1.57% | 2.50 | 1.56% |
2022年 | 1.041 | 1.73% | 2.45 | 1.58% |
2021年 | 1.017 | 1.45% | 2.36 | 1.57% |
2020年 | 0.732 | 1.37% | 2.28 | 1.57% |
2019年 | 0.906 | 1.96% | 2.20 | 1.57% |
2018年 | 0.758 | 1.98% | 2.12 | 1.57% |
2017年 | 0.723 | 1.85% | 2.05 | 1.58% |
2016年 | 0.688 | 1.88% | 1.98 | 1.58% |
2015年 | 0.554 | 1.83% | 1.92 | 1.60% |
2014年 | 0.536 | 1.77% | 1.85 | 1.61% |
平均 | 0.813 | 1.74% | 2.17 | 1.58% |
基本情報でお伝えした直近の配当利回りはVTWOが勝っていました。また2024年から2023年の10年間の字実績をみてみると平均でみてもVTWOの勝利です。
中・長期的での保有をお考えの場合はもちろんですが短期的にみても配当利回りは少しでも高いほうがよいかと思います。
検討の際にはぜひ頭に入れておいて下さいね。
VTWO・IWM比較まとめ
今回は現在、好調なラッセル2000(米国の中・小型株のインデックス)に連動するETF2つ(VTWO・IWM)を比較してみました。
【経費率】
VTWO:0.10%
IWM:0.19%
さすが経費率に献身的なバンガードと言うしかありませんがVTWOの勝利になります。中・長期での保有を検討する際には覚えておくといい情報ではないでしょうか。
【株価】(2024年7月26日現在)
VTWO:89.15ドル
IWM:220.57ドル
ラッセル2000の急激な上昇はここ1ヶ月以内にリターンも比較しましたがVTWO(8.32%)・IIWM(8.62%)となり僅差でIWMの勝利となりました。そこまで大きな差がないため同様の上昇とご理解いただければと思います。
また株価を比較するとVTWOがリーズナブルなため一旦ですがエントリーして様子見をするには適しているのではないでしょうか。
【配当利回り】
VTWO:1.36%
IWM:1.03%
単純にではありますが配当利回りは高い方がいいですよね。過去10年の平均利回りも出しましたがVTWOの勝利でした。
【配当月】
VTWO:年4回(3月、6月、9月、12月)
IWM:年4回(3月、6月、9月、12月)
比較した内容をあらためてまとめておきましたがいかがでしたでしょうか。
上記の内容に加えて2つのETFともに新NISA(成長投枠)の対象商になります。購入の際はぜひ新NISAを活用しておくようにして下さいね。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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