新NISAがはじまりどの銘柄やどの商品へ投資をしようかと悩まれている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
世界経済については多くの予測がされていて、そのため投資対象を絞るのがとても難しくなっているのも事実ですよね。そんな方にも有益になる情報として全世界の投資可能な市場時価総額の90%以上をカバーし、約9,500銘柄に投資が可能なETFがあります。言い換えると世界の株式市場のマーケット・ポートフォリオを持つことができると言えるのではないでしょうか。
ちなみにリベ大の両学長が2021年7月に「経費率をできるだけ抑えて全世界に投資ができる裏技」としてVTを紹介されていましたのでこの記事ではVTの最新情報を解説をしていきます。
ということで今回は「オールカントリーに経費を抑えて投資可能なバンガードETFのVT」についてです。
【この記事をみて分かること】
・世界のGDPと人口増加
・基本情報
・株価について
・組入銘柄と国別構成比
・過去10年の配当実績
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・バークシャー・ハサウェイ (バフェット)
・ブリッジ・ウォーター (レイ・ダリオ)
・アーク・インベスト(キャッシー・ウッド)
世界のGDPと人口増加
■GDPについて
PwC調査レポート「2050年の世界」の2016年から2050年までの平均実質GDP成長率の予測をみるとアメリカは人口はそこそこの水準で増加はしているもののGDPについては大きな成長が予測されていません。
一方でインド・ベトナムのGDPの成長率が際立っていてその他でもGDPだけでなくインド・ベトナム同様にグローバルサウスにあたるナイジェリアなどは人口増加も予測されています。
では人口増加データもより詳しくみておこうと思います。
■人口増加
2030年 | ⇒ | 2050年 | ||||
ランキング | 国名 | 人数 | ランキング | 国名 | 人数 | |
1 | 中国 | 14億2,600万人 | 1 | インド | 17億500万人 | |
2 | インド | 14億1,200万人 | 2 | 中国 | 13億4,800万人 | |
3 | アメリカ | 3億3,700万人 | 3 | ナイジェリア | 3億9,900万人 | |
4 | インドネシア | 2億7,500万人 | 4 | アメリカ | 3億8,800万人 | |
5 | パキスタン | 2億3,400万人 | 5 | インドネシア | 3億2,200万人 | |
6 | ナイジェリア | 2億1,600万人 | 6 | パキスタン | 3億1,000万人 | |
7 | ブラジル | 2億1,500万人 | 7 | ブラジル | 2億3,800万人 | |
8 | バングラデシュ | 1億7,000万人 | 8 | バングラデシュ | 2億200万人 | |
9 | メキシコ | 1億2,700万人 | 9 | コンゴ | 1億9,500万人 | |
10 | 日本 | 1億2,400万人 | 10 | エチオピア | 1億8,800万人 |
少し前のデータですが2022年7月に国際連合が出していたデータで2030年と2050年の予測がありました。予測推移をみておくと現在は第3位のアメリカが2030年変わらずでしたが2050年ではナイジェリアに抜かれて第4位になると予想されています。
2050年の予想人数をみても今後はグローバルサウスと言われる国々の人口増加が顕著でアメリカとほぼ変わらなくなってきまして。また2030年は第1位は中国でしたが2050年にはインドになると予想しています。
世界の人口の比率が大きく変わっていく可能性が理解できますよね。このようにGDP・人口増加の観点からも全世界へ投資ができるVTが注目されるのも理解ができるのではないでしょうか。また投資インフルエンサーでもあるリベ大の両学長も今後の成長が期待ができる点からも正しい投資先であると言っていました。それだけ今後が期待できる点からも長期での保有も検討できると考えられます。
では次章ではVTの基本情報から解説していきますね。
基本情報
ティッカー | VT(全世界) |
名称 | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF |
運用会社 | バンガード |
ベンチマーク | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス |
銘柄数 | 9687 |
投資対象 | 先進国と新興国市場の両方を対象に 時価総額加重の算出法を採用して 保有銘柄は四半期ごとにリバランス。 |
経費率 | 0.07% |
配当月 | 年4回 3/6/9/12月 |
直近配当利回り (Bloomberg) | 3.13% |
設定日 | 2008年6月26日 |
正式名称は「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」になります。
また米国籍のETF(上場投資信託)でFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動する投資成果を目指しています。先進国と新興国市場の両方を対象としいて米国内外の株式で構成。時価総額加重の算出法を採用し、保有銘柄は四半期ごとにリバランスされています。
経費率は全世界への投資にも関わらず0.07%とバンガード社の特徴でもある低い設定になっています。さらに配当は年4回でBloombergのデータをみると直近配当利回りは3.13%と高配当は3%以上と言われていますのでVTは高配当ETFとも捉えられます。
では次章では購入する際に重要になる株価について解説していきますね。
株価について
【株価】
102.47ドル(2024年1月13日現在)
【トータルリターン】
3ヶ月:+19.03%
1年:+16.25%
3年:+4.79%
5年:+10.83%
チャートをみておくと2023年10月末を直近の底値として上昇がはじまっていて、12月には50日移動平均線が200日移動平均線を上に抜けるゴールデンクロス(これから相場が上昇傾向になるかもしれないという買いサインのひとつ)が形成されていて現在は50日移動平均線の上を推移しています。直近1年では最高値を更新しているのが確認できました。
今後も期待ができるチャートになっていましたね。
では直近1年でのVTI(全米)とのトータルリターンの比較をGoogleFinanceでみておこうと思います。
直近1年ではVTIが勝っていますが冒頭でもお伝えしましたがGDPや人口増加の変化などを考慮していくと長期的にはリターンがどう変わりそうかを検討する際には上記の情報も覚えておいていただくといいのではないでしょうか。
さらにVTを構成する国別の構成比は2023年1月現在では約6割となりますので米国市場の影響を大きく受けています。ですので次章では株価を構成する組入銘柄・国別構成比の詳細を解説していきますね。
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組入銘柄と国別構成比
上記銘柄は2024年1月13日現在のBloombergのデータです。
1位:アップル(3.81%)
2位:マイクロソフト (3.76%)
3位:アマゾン(1.79%)
4位:エヌビディア(1.45%)
5位:アルファベット(1.10%)
※銘柄名をクリックするとブルームバーグで詳細情報を確認できます
全世界とはいえマグニフィセント・セブンの米国銘柄が上位を締めていますが分散がされているため組み入れられている比率は1位のアップルでも4%弱と少なくその分で分散投資になっていることも分かります。
■国別構成比率
【上位5国】
1位:アメリカ(61.00%)
2位:日本(6.20%)
3位:イギリス(3.80%)
4位:中国(2.90%)
5位:カナダ(2.80%)
先ほどもお伝えしておりますがアメリカの構成比率が61%となっている点は覚えてくといいのではないでしょうか。またなんと日本が比率としては2位にはなります。為替の影響を考えるとドルで日本に投資するのはいいのかとお考えの方もいるかもしれませんがこの点は6%程度になりますのでそこまで気にしなくてもいいと思います。
またアメリカが成長すればVTも上がりますしアメリカの成長が著しくない場合でもその他の国の動向によりVTI(全米)をアウトパフォームできる可能性があると理解ができますよね。この点はご自身の投資先を選ぶ際の参考にしておいていただけるといいのではないでしょうか。
それでは次章で配当についても解説してきますね。
過去10年の配当実績
年度 | 配当金(ドル) | 利回り(%) |
2023年 | 2.14 | 2.49% |
2022年 | 1.90 | 1.76% |
2021年 | 1.96 | 2.11% |
2020年 | 1.54 | 1.90% |
2019年 | 1.88 | 2.87% |
2018年 | 1.66 | 2.23% |
2017年 | 1.57 | 2.56% |
2016年 | 1.46 | 2.53% |
2015年 | 1.41 | 2.35% |
2014年 | 1.46 | 2.46% |
平均 | 1.65 | 2.31% |
2019年までは順調にきていましたが2020年に年間配当が落ちていました。またそこから上下していましたが2023年には回復傾向になりこれからが期待できる状況にあるように思います。
世界経済の状況や現在の株価など上向きにあることからも配当についても今後は期待できるのではないでしょうか。もちろん地政学リスクや各国の情勢は変化があるのも事実です。ですのでその点は情報を入れつつウォッチしていこうと思います。
VTについてのまとめ
今回は全世界の国々にまるごと投資が可能なETFになるVTについて解説をしてきました。
まず今後のGDPや人口増加を確認すると国際連合の予測に基づいてPwCが分析した情報を確認すると今後2050年までに先進国よりも新興国の中でも特にインドやベトナムなどグローバルサウスと言われる国々の成長が予想されていることが分かりました。
一方で直近の1年の株価をチャートでみるとVT(全世界)よりもまだVTI(全米)がアウトパフォームしていましたがさらに直近ではその差が縮まってきていることも事実です。
ちなみにVTI(全米)の詳細にご興味がある方はこちらの記事もご覧下さい。
実際に国別構成比を確認するとアメリカへの比率が約6割である点からアメリカが伸びればVTも上がります。ですがアメリカが下がってきた場合にもその他の先進国や特に今後経済が伸びると予想されている新興国にも投資が可能になる点からもリバランスがされることからVT(全世界)への期待もできると考えられますよね。
ですので長期で投資を検討されている方については特に重要になる情報にはなるのではないでしょうか。
リベ大では2020年8月7日(2022年9月8日更新)に【お金の教育】大切な子供が「お金で苦労しない」ために親ができることという内容で長期でご自身のお子さんのために準備ができる投資対象としてVTを紹介しています。また同様にリベ大では「【とにかく楽】コストをできるだけ抑えてS&P500や全世界株に投資する裏技」という内容で2021年7月11日(2022年1月23日更新)にVTは経費が抑えられてかつ全世界に投資ができるETFとしてVTを紹介していました。
このように投資インフルエンサーも一目おいているVTになりますので最新情報をまとめたこの記事を参考にしていいただけると幸いです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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