ここ最近はAIブームによって半導体関連銘柄の株価が暴騰してきました。
特にエヌビディア(NVDA)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など連日で目にするようになりましたよね。
そして楽天証券の「米国ETF売買代金ランキング-上位20銘柄」で現在1位のETFが半導体の製造・流通・販売を行う世界中の企業の株式で構成されるSOXLです。
※ランキング対象期間6月4日~6月10日(更新日2023年6月13日)
2021年9月にたぱぞうさんも紹介をされていましたので情報をアップデートしながらたぱそうさんの見解も抜粋してご紹介させていただきます。
ということで今回は「半導体株価指数のレバレッジブル3倍ETFのSOXL」についてです。
まだ成長が期待でするセクターですがリスクが高い一面がありますのでその点にも触れていきます。
検討される際の参考に最後まで読んでみて下さいね。
ちなみにどのセクターが動いているかヒートマップを随時確認が出来るのがmoomooアプリ。
ETFの場合は保有銘柄やセクターの比率もとても簡単に見ることができます。
ETFは保有銘柄の比率も見やすくさらに買い・売りの優勢具合などの分析情報もみれるのでとても便利です。
無料ですのでぜひダウンロードしておいて下さいね。
それではまずは概要から解説していきますね。
SOXLとは
まずは概要から解説していきます。
正式名称は「Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares ETF」でティッカーシンボルがSOXLです。
「Direxion Investments社」が運用する米国の半導体の製造・流通・販売を行う世界中の企業の株式で構成される株価指数をベースにしたレバレッジETF。
SOXLはICE半導体指数という米国株式市場の半導体セクターで構成される銘柄と連動するように運用されています。
もともとはフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)をベンチマークとしていましたが2021年8月25日から「ICE半導体指数」にベンチマークが変更されたようです。
また設定は2010年3月11日でマーケットはNYSEです。
半導体の製造や流通、販売などを手掛ける約30銘柄で構成されています。
また銘柄入れ替えは年1回で毎年9月に行われています。
なによりもレバレッジ型(注意点の章で解説)ですので購入される際は注意はして下さいね。
またあまり聞きなれない運用会社だったかと思いますので次の章で解説しておきますね。
運用会社
DirexionInvestments社はレバレッジETFで知られる金融商品のプロバイダー。
バージニア州アレクサンドリアで設立されてニューヨーク市、ボストン、香港にもオフィスを構えています。
1997年に設立されたETF運用会社のでレバレッジド・インバースETF商品を提供する運用会社として世界トップクラスのグローバルプロバイダーの1つです。
Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETFの他には下記のようなETFも提供しています。
コード | ファンド名 | 経費率 |
SOXS | Direxion デイリー 半導体株 ベア3倍 ETF | 1.01% |
SPXS | Direxion デイリーS&P500ベア3倍 ETF | 1.01% |
NUGT | Direxion デイリー 金鉱株 ブル3倍 ETF | 1.14% |
ZMLP | Direxion ザックス MLP 高配当ETF | 0.65% |
TMV | Direxion デイリー20年超米国債ベア3倍 ETF | 1.00% |
INDL | Direxion デイリー MSCI インド株 ブル3倍 ETF | 1.17% |
一部だけみてレバレッジ商品が多数あるのが分かりますね。
それでは次はSOXLの基本情報をみていこうと思います。
基本情報
ティッカー | SOXL |
名称 | ディレクション・デイリー・ セミコンダクター・ブル3Xシェアーズ |
運用会社 | Direxion Investments |
ベンチマーク | ICE半導体指数 |
銘柄数 | 30 |
投資対象 | ICEセミコンダクターズ・インデックスの運用実績 (手数料・費用控除前)の3倍(300%)の日次投資成果を目指す。 |
経費率 | 0.90% |
配当月 | 年4回 3月、6月、9月、12月 |
設定日 | 2010年3月11日 |
先程の概要説明でもお伝えしましたが銘柄数は30社でICE半導体指数をベンチマークしているレバレッジ型ETF。
ブルームバーグのデータで確認すると経費率がSOXLは0.9%でSOXSは1.01%でした。
またSPXLは0.97%でしたのでレバレッジ3倍ETFの中では低い設定になります。
配当についてですが年4回(3月、6月、9月、12月)でブルームバーグでみると直近の配当利回りは0.4%です。
配当利回りから考えるとSOXLについてはインカムではなくてキャピタル面で検討をするETFになるかもですね。
ちなみにキャピタルを追求するうえで銘柄選びは大切。
選び方のコツを学ぶには無料セミナー「投資の達人になる投資講座 」がおすすめです。
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それではSOXLのキャピタルはどうなっているか株価も確認をしておきます。
株価について
直近でみていくと2022年12月から2023年2月まで上昇。
そこから調整局面がありましたが2023年3月にゴールデンクロスを完成してから。4月から大きく上昇をしていますね。
また半導体セクターはこちらの記事でまとめましたが2023年後半から上昇へ向けて変動する可能性があります。
次はたぱぞうさんと同様にSOXX(iシェアーズ・セミコンダクターETF)と比較もしておきます。
キャンドルのチャートがSOXLになります。
SOXXもICE半導体指数をベンチマーク。
またSOXLは3倍の動きに設計されています。
チャートをみると2020年10月から2022年1月までの期間は顕著に3倍が分かるくらいに大きくアウトパフームしています。
ですがそこからの下げ時期には同じく下げもSOXXを大幅に越えています。
この2つのチャートや今のAIバブル到来などの要因を考慮すると短期的にまたSOXLが大きくアウトパフォームしていく可能性があるのではないでしょうか。
ではこの可能性があるSOXLの組入れ銘柄もみておこうと思います。
組入れ銘柄
上記銘柄は2023年3月31日現在のデータです。
1位:エヌビディア
2位:テキサス・インスツルメンツ
3位:ブロードコム
4位:アドバンスト・マイクロ・デバイセズ
5位:クアルコム
※銘柄名をクリックするとブルームバーグで詳細情報を確認できます
ちなみに上位10社が占める割合は58.21%と約6割になります。
上位の株価変動次第でSOXLの株価も大きく変動しそう。
この点はチェックが必要ですね。
またセクターのウエイトもみておきますね。
半導体が約80%で半導体材料・装置が約20%となっています。
半導体セクターについてはトウシルの記事で特集されていましたが2023年後半からの半導体設備投資回復の牽引役としてAMD、インテル、エヌビディアの新型CPU、GPU、TSMC、サムスンの3ナノ半導体、自動運転向けだと紹介されていました。
また2024年、2025年はこれらに2ナノ投資とCHIPS法補助金の寄与が加わって過去最大規模の半導体設備投資になる可能性があるとも。
このように今後も期待ができる半導体セクターは投資妙味はあるのではないでしょうか。
過去の配当実績
基本情報の解説でも言いましたが直近の配当利回りは0.4%となります。
配当についてはあまり期待ができないようですね。
この点は検討時には理解しておくといいのではないでしょうか。
では最後に購入を検討される場合の注意点にも触れておこうと思います。
注意点
多くの方がご存知とは思いますが大切な点ですので念のためにレバレッジについても解説しておきます。
レバレッジは「てこ」の原理のことで投資の世界では相場変動に対して数倍の損益が発生する取引のことを「てこ」の原理に例えてレバレッジ取引といいます。
ですのでレバレッジETFは対象指数(今回であればSOX)と比較して2倍または3倍程度の幅で価格が変動する設計です。
例えばですが対象指標が1日で2%上昇すればレバレッジETFは4%上昇することになります。
また逆に2%下落すれば4%下落するということ。
このように変動の激しさがありますのでメリットにもデメリットにもなり得ることは注意をして下さいね。
株価の変動が激しくリスク管理が必要
今回はレバレッジETFであるSOXLを解説してきました。
特徴としてまとめると下記になります。
・半導体セクターは今後に期待できる
・ボラティリティ(株価変動)が大きい
・レバレッジETF
・インカムよりキャピタルを検討
たぱぞうさんはレバレッジ商品に慣れている人でも長期で保有することは少ない点から特徴をよく理解してから資金を入れることをお勧めされていました。
リターンだけでなくリスクも原指数の3倍ということを念頭に置いて投資するといいのではないでしょうか。
また半導体セクターに興味があるけどリスクも考慮されている方は外国税の二重課税調整対象でかつ円建て投資が可能なグローバルX半導体ETF【2243】をこちらの記事で解説していますのであわせて読んでみて下さいね。
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