2024年7月27日にブルームバーグが「米小型株が再び活況、大型ハイテク株投資の暗転で再評価の動き」と報じていました。概要としてはここまで市場の牽引役だった「マグニフィセント・セブン」が調整局面に入った結果、投資家は米リセッション(景気後退)懸念が薄れるにつれ、市場の別の分野に投資しているとのこと。
例えば小型株の指標であるラッセル2000は3週連続の上昇で、7月のS&P500種に対するアウトパフォーマンスは過去24年間で最大となっているようです。
このように大型銘柄から中・小型へのシフトがある中でご存知の方もいるかと思いますがS&P600についてと連動ETFのSPSM(SPDRポートフォリオS&P 600小型株式ETF)についてシェアをさせて頂こうと思います。
今後の期待値も高く、この時期だからこそ知っておきたい情報になると思いますのでぜひ最後まで読んでみて下さいね。
ということで今回は「S&P600に連動するETFのSPSM」についてです。
【この記事をみて分かること】
・S&P600はどんな指数か
・SPSMとは
・基本情報
・株価について
・組入れ銘柄とセクター比率
・配当実績
・SPSMまとめ
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S&P600はどんな指数か
ではまずはS&P600とはどんな指数かについて解説しておきますね。
S&P600はアメリカの小型株市場を代表する株価指数でStandard & Poor’s(スタンダード・アンド・プアーズ)によって管理。ちなみに小型株は一般的には成長の可能性が高いとされている一方でリスクも大きい点は理解しておく必要があります。
またS&P600に含まれる600社は市場での浮動株(自由に取引されている株)の割合が高く、流動性が確保されている企業になります。この指数は小型株市場全体の動向を反映し、投資家にとっては分散投資の一環として利用されることが多いようです。
成長ポテンシャルのある企業に分散して投資する手段として魅力的ですが、リスクが高いことも理解が必要で、小型株は市場の変動に対して敏感で、大きな利益を得られる可能性がある一方で、大きな損失を被るリスクも伴うことは忘れないようにして下さい。
SPSMとは
まずSPSMの正式名称ですがSPDRポートフォリオS&P600小型株式ETFです。前章で解説した小型株インデックスのS&P600に連動していて魅力の一つは、低コストになります。長期的な投資でコストを抑え、より多くのリターンを得る可能性が高まります。
またSPSMは流動性が高いため売買がしやすい点もメリットです。
ちなみに小型株は成長ポテンシャルが高い一方で、リスクも大きいため、SPSMを通じて分散投資を行うことで、リスクを分散しつつ成長の恩恵を受けることができます。
個人投資にとってSPSMは小型株市場への手軽なアクセス手段として非常に便利ですが小型株は市場の変動に敏感であるため、リスクを理解した上で投資することが重要になります。
ではS&P600に連動するSPSMと同じくステートストリート社が運用するS&P500連動ETFのSPLGと比較しながら解説をしていこうと思います。
基本情報
ティッカー | SPSM | SPLG |
名称 | SPDRポートフォリオ S&P 600小型株式ETF | SPDR ポートフォリオ S&P 500 ETF |
運用会社 | ステート・ストリート | ステート・ストリート |
ベンチマーク | S&P 600 指数 | S&P 500 指数 |
銘柄数 | 602 | 503 |
投資対象 | S&P小型株600指数の価格と 利回り実績に概ね連動する 投資成果(手数料・費用控除前)を目指す | 米国の上場企業の中から 厳選された500銘柄で 構成されるS&P500指数に 連動する産業グループの 分散は24種以上 |
経費率 | 0.03% | 0.02% |
配当月 | 年4回(3月・6月・9月・12月) | 年4回(3月・6月・9月・12月) |
直近配当利回り (ブルームバーグ) | 1.81% | 1.39% |
設定日 | 2013年7月9日 | 2005年11月15日 |
【経費率】
SPSM:0.03%
SPLG:0.02%
ともにとても献身的な低い経費率のためし中・長期ホールドだとしても安心できる水準になっているのではないでしょうか。
【配当利回り】
SPSM:1.81%
SPLG:1.39%
僅差ではありましたがSPSMが勝っていました。次章でみますがリターンなども含めて検討も必要になりそうですね。
【配当月】
SPSM:年4回(3月、6月、9月、12月)
SPLG:年4回(3月、6月、9月、12月)
配当の回数については同様でしたので検討時に覚えておく程度で大丈夫ではないでしょうか。
株価について
株価(2024年8月5日現在)
43.24ドル
以前は50日移動平均線付近を上下していましたが2024年7月11日を境に大きく上昇をしています。この点については2024年7月18日にロイターが「アングル:米小型株が急騰、循環物色でウォール街の寵児に」という記事で報じていました。
記事の中ではハイテク株や成長株は値動きが不安定になっており、今年急騰したこうした銘柄から小型株への循環物色が起きているとの見方が強まっているとのことでした。
また小型株を専門とするノース・スター・インベストメント・マネジメントのエリック・クビー最高投資責任者は「テーマが変わったと考えていている。過去1週間の急騰は始まりに過ぎず、今後は非常に長い期間、複数年にわたって小型株が大幅に巻き返す可能性があると期待している」と述べていたととのことでした。
このように現在は大型から中・小型へ資金がシフトしている流れになっているようです。またSPSMとSPLGをGoogleFinanceで比較して確認をしておきますね。
記事作成の2024年8月5日現在で比較しましたが明らかにブルーのSPSMがアウトパフォームしていました。現時点では中・小型に資金がシフトしているのが理解できるのではないでしょうか。
ではこの株価を構成している組入れ銘柄とセクター比率を次章で確認しておこうと思います。
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組入れ銘柄とセクター比率
■組入れ銘柄
1位:ATI(0.64%)
2位:ミューラー・インダストリーズ (0.61%)
3位:SPSコマース(0.61%)
4位:ファブリネット(0.61%)
5位:エンサイン・グループ(0.60%)
※銘柄名をクリックするとブルームバーグで詳細情報を確認できます
さすがにですがGoogle・エヌビディアなどの大型銘柄ではないため聞きなれない企業が並んでいました。みなさんは知っている企業はありましたでしょうか。また600社への分散となるため上位10社でも0.5%程度の割合になっていますよね。検討の際の参考にしてみて下さい。
■セクター比率
【上位5セクター】
1位:金融(19.55%)
2位:資本財(17.50%)
3位:一般消費財(13.74%)
4位:情報技術(12.15%)
5位:ヘルスケア(10.52%)
【上位5セクター比率内訳】
・業績相場(景気が強く・金利が高い)に強いセクター
金融:19.55% 情報技術:13.74% 合計:33.29
・金融相場(景気が強く・金利が低い)に強いセクター
資本財:17.50% 一般消費財:13.74% 合計:31.24
・逆業績相場
ヘルスケア:10.52%
上位5セクターでみてみると景気が強い時期に強いセクターが多いイメージでした。参考までに内訳もみておいていただくといいかと思います。
配当実績
年度 | 年間配当金 (ドル) | 年間配当利回り (%) |
2023 | 0.839 | 1.78% |
2022 | 0.797 | 1.36% |
2021 | 0.729 | 1.58% |
2020 | 0.718 | 1.81% |
2019 | 0.684 | 2.21% |
2018 | 0.586 | 1.80% |
2017 | 0.550 | 2.04% |
2016 | 0.486 | 2.22% |
2015 | 0.486 | 2.03% |
2014 | 0.536 | 2.54% |
平均 | 0.641 | 1.94% |
コロナショックの影響からか2020年から年間利回りが下げっていましたが2023年には多少ではありますが戻していきました。中・小型銘柄のため景気の影響は受けやすいように感じられますよね。
また2024年8月5日現在ではサームルームも発動しているため注意しておく必要はありそうですね。
SPSMまとめ
今回はS&P600に連動するETFのSPSMについてSPLGと比較しながら解説をしてきましたがあらためて要点のみまとめておきます。
SPSMの正式名称はSPDRポートフォリオS&P600小型株式ETFです。
連動する指数はS&P600で、アメリカの小型株市場を代表する株価指数でStandard & Poor’s(スタンダード・アンド・プアーズ)が管理をしています。また小型株で構成されているため一般的には成長の可能性が高いとされている一方でリスクも大きい点は理解しておく必要があります。
S&P600に含まれる600社は市場での浮動株(自由に取引されている株)の割合が高く、流動性が確保されている企業で小型株市場全体の動向を反映し、分散投資の一環として利用されることが多い特徴があります。
【経費率】
SPSM:0.03%
SPLG:0.02%
0.01%とわずかの差になっていました。またSPSMが0.03%となっていますので中・長期での保有もしやすい経費率になっているのではないでしょうか。
【株価】
(2024年8月5日現在)
SPSM:43.24ドル
SPLG:62.69ドル
リーズナブルなのはSPSMでした。また過去1ヶ月のチャートでリターンを比較してみましたが7月10日を境にSPSMがSPLGをアウトパフォームしていました。
大型銘柄から中・小型銘柄へ資金がシフトして来ているのは明らかでした。
【配当利回り】
SPSM:1.81%
SPLG:1.39%
SPLGと比較して僅差ではありますがSPSMが直近の配当利回りが高くなっていました。またコロナショック時に多少ですが下がってはいましたが2023年には上昇傾向にあります。
【配当月】
SPSM:年4回(3月、6月、9月、12月)
SPLG:年4回(3月、6月、9月、12月)
この点は同様になりますので検討時は特に記事せずでいいかと思います。
いかがでしたでしょうか。
600社程度へ分散はされていますが小型株で構成されているため景気の影響を受けやすい点は理解しておく必要があります。そのためコアではなくサテライト的な立ち位置としての検討をしてみて下さい。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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