2023年6月16日に楽天証券のオンラインセミナーで広瀬隆雄さんが「米国市況のアップデート」が開催されました。
【ポイント】
・今後の米国市場の見通し
・米国株の銘柄選びの参考
・米国株式投資戦略を立てる際の参考
AIブームでのベビーバブルがありハイテク株が暴騰していますよね。
また夏から秋にかけて調整局面に入る可能性も報じられるようになってきました。
このような不透明な市場見通しの中ですので頭をまとめるのにとても参考になりました。
ですのでぜひシェアをしたいと思います。
ということで今回は「【楽天証券オンラインセミナー】米国市況のアップデート【広瀬隆雄さん】」についてです。
約2時間のセミナーでしたのでポイントを絞って解説していきたいと思います。
時短で内容を確認できるのでぜひ最後まで読んでみて下さいね。
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目先の米国株について
最近のS&P500とナスダックについて急ピッチ過ぎたと広瀬氏は考えていました。
【年初来】
S&P500:+15.05%
ナスダック総合:+31.52%
※2023年7月8日現在
通常半年でこれくらいの株価上昇のあとは1回調整局面に入るのが自然だと言っています。
これから秋にかけて軟調な展開を予想していました。
そして2023年の年末のS&P500 のターゲットは4377で変更なし。
上記画像の赤線がターゲットラインになります。
まずは年末の着地に変更がなく楽観視できますが目先については少し弱気にみていることが分かりました。
ではFRBの動向について言及していましたので次章で解説していきますね。
FRBの金融引き締めについて
年内の利下げはないと思うと仰っています。
ちなみに6月のFOMCではFFレートは据え置かれました。
また上記の画像からも分かるように10回連続で政策金利は引き上げられてきました。
ですが今回(6月)は久しぶりに利下げがありませんでしたよね。
その意味では今回の見送りは新しい時代の到来のように思えますがおそらく違うと広瀬氏は言っています。
その理由は記者会見でパウエル議長は7月のミーティングは「LIVE MEETING」だという表現をしていてこれはどちらに転んでもおかしくないという意味です。
現時点では次回のFOMCで政策金利を据え置こうと決めてはいないと強調しいたと分かります。
さらに声明文やSEP(経済予想サマリー)の中身を見ると「タカ派」的なトーンだったと広瀬氏は言っています。
実はパウエル議長は記者会見の中で「Skip」という言葉を発しかけていて実際に会見動画をみましたがおそらくFRBメンバーだと思われますが「言ってしまった」という主旨でため息をついていました。
つまりこの「Skip」は今回は据え置くが次回は利上げするという意味になりますよね。
通常はFRBは次回の決定について選択肢を残すために今後の手の内を見透かされるのをできるだけ避けます。
ですので市場参加者に対しては次回会合で利上げするかどうかどちらの可能性も伝えたかったのが本音ではないでしょうか。
ですがパウエル議長の発言によって7月の利上げがあると手の内をバラしてしまったと捉えられます。
さらに6月のFOMC前に市場参加者が考えていたFFレート予想と今回のFRBが出したSEPでの予想が大きく食い違っていました。
【FFレート予想】
FRB:5.60% 市場参加者:4.75%
広瀬氏はこの1%弱のギャップを埋めていく作業は結構きつくなりこれが意味するものは株式市場が軟調になることだと。
このような点から広瀬氏は年内にあと2回の利上げがあると予想しておくべきだと仰っています。
そして次に消費者物価指数について言及されていましたので次章で解説していきますね。
消費者物価指数
5月のCPIは4.0%に鈍化しています。
かなりブレーキがかかってきた印象なのでとてもいいですよね。
ですが食品やエネルギーなど変動の激しいものを除いたコア指数を見ると5.3%とFRBが米国議会から努力目標とされている2%からはかなり高い水準なのが分かります。
振り返ると2022年2月から戦争がはじまりました。
その結果としてエネルギー価格が暴騰しましたよね。
上記チャートからも分かるように2022年3月から6月くらいまでエネルギー価格が高止まりしています。
その点では今年は前年比較が非常に容易でした。
つまり5月のCPIも達成しやすかったと考えられています。
しかしそのあとから物価は沈静化。
ですので今後はより低い位置との比較になります。
このことから分かるように今後のCPIの下げ推移は今までほどの急角度ではないと予想されていました。またここで雇用市場について言及していましたので次章で解説していきますね。
足元の雇用市場と賃金の動向
5月の結果は33.3万人とまだまだ労働市場は強いという印象付けています。
一方で失業率については3.7%と歴史的にみても低い水準。
一番注目されている平均時給については5月はグレイのバー11¢と賃金上昇圧力は少し弱まったくらいだと仰っています。
この3つの指標を確認してみるとまだ雇用は強いということが分かりますよね。
ではここまでを一旦ですがまとめておきます。
コアインフレは高い水準
インフレ率鈍化スピードの弱まり
雇用が強い
それではここで広瀬氏は市場状況について言及されていましたので次章で解説していきますね。
これまでの物色の流れ
ここまでは一部の大型ハイテク株が相場を牽引していて、その要因は2022年11月にサービスが開始したChatGPTが引き起こしたAIブームだと。
一方でそれ以外の銘柄は比較的安いバリュエーションだと仰っています。
これによって市場が2極化をしたと言っていました。
そして今後について広瀬氏はFRBがあと2回の利上げを行うことでセクターローテーションのきっかけになるのではという懸念を持っていると言います。
これにより目先の相場は先駆けして市場牽引をしてきた大型ハイテク株は利食われてその他の銘柄が値を切り上げる展開を予想されていました。
結論として大型ハイテク株に引きづられる傾向があるため指数自体も下がってくるのではないかと広瀬氏は仰っています。
さらにセクターレベルで観察していると現在は薬品・食品・公益株などのディフェンシブ株が軟調。
これは景気後退に強いグループです。
つまり投資家は今後景気は悪くならないと考えていてマーケットは好景気の持続というシナリオを指示していることが分かります。
ちなみに現在の大型ハイテク株のように上昇してくことを予想するのはとても難しいですよね。
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長期金利
ここでセミナーでは10年債利回りをみているのですが現状は3.7〜3.8%付近と高値圏で形成されている三角ペナントの上限に近い水準だと。
三角ペナントとはトレンドの継続を表しています。
つまり上に抜けるとさらに上昇することになるということ。
実際にチャートをみても右側の最終地点が三角ペナントの中でどちらに抜けるか迷っている展開になっていますよね。
もしこれを上回る展開になれば株式にとって非常に良くないですがその可能性もあると。
その要因として足元の景気は非常に強くてインフレ圧力もあるから。
ですのでもし上昇するとマーケットが壊れるリスクがあると仰っています。
この点は注意してみておく必要があるのではないでしょうか。
さらに景気についても言及していますので次章で解説しますね。
景気は大丈夫か
3月に突発的に小売が不調になりMacy’sやDollarGeneralが悪い決算を出しました。
これは育児税控除の還付金が削除されて特に低所得者層の家計が圧迫されたとが原因だと言われています。
さらに昨年から20%近い食品価格の上昇があり一般家庭の家計は苦しくなっているとのこと。
そしてクレジットカードで買い物をしますので返済せずに借りっぱなしにしておくという消費者が増えていると言っています。
実はこれ自体は不健全ではなくて景気の拡大局面にはよくある現象とのこと。
ですがこの残高が増えすぎるとクレジットリスクに発展しかねないので消費者の金融は踊り場に差し掛かっていると仰っています。
ということで今回のセミナーで分かったことをまとめます。
・目先の株式は上昇ピッチが早すぎるため1回調整が入る可能性あり
・年末のS&P500のターゲット4377
・政策金利について年内の利下げはなくあと2回の利上げを予想
・セクターローテーションのリスク
・長期金利の上昇リスク
・クレジットカードリスク
今後ですが秋までの期間に調整が入り株式は軟調になる可能性が高いと感じます。
その点では秋以降に備えておくといいのではないでしょうか。
ではそれを踏まえて最後に広瀬氏が紹介された参考銘柄についてを次章でお伝えします。
参考銘柄
・スノーフレーク
・マンデードットコム
・モンゴDB
・クラウドストライク
・データドッグ
上記5つが広瀬氏が出した参考銘柄です。
ではそれぞれの銘柄を現状でのチャートも見ながら簡単に解説しておきますね。
また各銘柄の情報はmoomoo証券アプリより抜粋しています。
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スノーフレーク(ティッカーシンボル:SNOW)
2012年に設立され2020年に株式公開したデータレイク、データウェアハウス、およびデータ共有システムを提供する企業。
現在の顧客数は3,000を超え、そのうちFortune 500社に含まれる企業が30%近くを占めています。
マンデードットコム(ティッカーシンボル:MNDY)
イスラエルのソフトウエア開発企業。
カスタマイズ可能なワークフローテンプレート、手作業を排除する自動化、変化するニーズへの敏速な適応、締め切りに間に合わせる為の時間追跡などの機能が特色の生産性向上に貢献するクラウドベースのビジネス管理ツールMonday.comを開発、提供しています。
モンゴDB(ティッカーシンボル:MDB)
米国のIT企業。
汎用データベースのプラットフォームを世界中で展開。
クラウド環境やハイブリッド環境での企業向けサービス・パッケージ、クラウドホスティングのデータベース・サービスを提供しています。
クラウドストライク(ティッカーシンボル:CRWD)
米国のサイバーセキュリティテクノロジー持株会社。
子会社を通じて、SaaSサブスクリプションベースでサービスを提供。
ファルコン(Falcon)・プラットフォームを介して次世代エンドポイント保護、脆弱性管理を含むIT運用、脅威インテリジェンスの活用などを取り扱っています。
データドッグ(ティッカーシンボル:DDOG)
米国のソフトウェア企業。
ITシステムの運用監視クラウドプラットフォームをSaaS形式で提供。
クラウドインフラやアプリケーションのモニタリングや分析、ログ収集、ダッシュボードでのリアルタイムデータの可視化と同期、アラート通知、API(ソフトウェアの機能共有)アクセス、各種システムとの連携機能などのサービスを提供しています。
上記の5銘柄は中・小型のアグレッシブなグロース株です。
ですが広瀬氏は旬な銘柄として紹介はされていませんでした。
今後、景気がへたれてきて利下げになれば個別株をトレードする環境になると考えられていました。
この点を考慮して利下げに向けて今後は勉強をしておこうと思います。
以上が今回のセミナーで学べた内容でした。
またここ最近は投資インフルエンサーの発信も投資の知識をつけるための内容が増えてきています。
秋以降の相場が変わるタイミングまで知識をしっかり増やしておこうというメッセージなのかもと思います。
その意味でもこの記事が気づきの参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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