配当金生活に憧れる方は多くいらっしゃいますよね。生活費や再配当をできるため私も配当金は投資する際の検討材料としてとても重視をしています。ですので配当金生活の近道としても毎月配当の米国ETFをリーズナブルで円購入が可能なものがあるとしたらどうでしょうか。
実際に東証ETF(円購入可能)で毎月配当がもらえるものとして2865(QYLD)と2866(PFFD)があります。ですのでこの2つのETFを比較しながら現在地を解説させていただこうと思います。
以前には2856と2866はそれぞれ解説記事を出しましたがこの記事では比較もしながらみておこうと思います。またETFにとても詳しいたぱぞうさんのご意見もシェアしながら作成をしていきますね。
ということで今回は「毎月配当・円購入可能な東証ETF【2865 vs 2866】」についてです。
【この記事をみて分かること】
・特徴について
・基本情報
・株価について
・組入れ銘柄とセクター比率
・配当実績
・2865・2866 比較まとめ
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特徴について
まずは両ETFを比較する前にそれぞれの特徴を簡単にですがご説明をさせていただきます。
■2865(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF)
【ファンド概要】
米国籍投資信託であるGlobal X Nasdaq 100 Covered Call ETF(QYLD)の受益証券に投資し、NASDAQ100指数のロングポジションを構築するとともに、NASDAQ100指数を原資産とするコール・オプションの売却を行うカバード・コール戦略を構築します。
上記はグローバルXの公式サイトより抜粋しています。
少し分かりにくいですが2865は毎月配当の米国株ETFであるQYLDに投資をしている円で購入可能な東証ETFです。またカバードコール戦略とは特定の銘柄を買う権利を売って、利益を上げる仕組みで、利益を先取りしていると言えます。
【特徴】
・指数が下がった時にも利益を出すことができる
・指数が暴騰した時はそれほど利益を上げることができない
つまり株価の変動に関して大きな変化が出にくく、配当を重視する戦略となります。まさに配当生活に向けて投資を検討してみるのは面白のではないでしょうか。
■2866(グローバルX 米国優先証券 ETF)
【ファンド概要】
米国籍投資信託であるGlobal X U.S. Preferred ETF(PFFD)の受益証券に投資し、幅広い米国優先証券のバスケットへの投資を目指します。
上記はグローバルXの公式サイトより抜粋しています。また2866には大きな特徴が2つあって「優先証券」と「優先株」になります。
【優先証券】
株式と債券の性質を併せ持つ ハイブリッド証券のことで株式のように証券取引所で取引されて債券のように利息または配当が定期的に支払われます。
他の債券投資商品と同じように金利の変動に影響を受けます。
※金利と債券は相対的にシーソーの関係
【優先株】
株主の議決権をなくして債務や配当に対する優先権が与えられます。また投資家にとっては議決権をなくす代わりに配当重視でありかつ倒産時の残った資産を優先的にもらえるメリットを有します。
このようにとても2つのETFともに特徴的なものになっていて、2865がQYLDへ2866がPFFDへ投資をしているとまずは覚えていただければと思います。
では基本情報からまずは比較しながらみていきますね。
基本情報
ティッカー | 2865 | 2866 |
名称 | グローバルX NASDAQ100 カバードコールETF | グローバルX 米国優先証券 ETF |
運用会社 | Global X Japan | Global X Japan |
投資対象 | QYLD | PFFD |
経費率 | 0.63% | 0.26% |
直近配当利回り (Bloombergより) | 10.46% | 4.72% |
配当 | 年12回(毎月10日) | 年12回(毎月10日) |
設定日 | 2022年9月30日 | 2022年9月30日 |
【運用会社】
2つとも同じになりますが「Global X Japan」になります。
ちなみにSBI証券のサイトでGlobal X Japanは、米国ETF運用会社Global Xの知見を活用し、ETFの運用をしています。株式市場全体(TOPIX等)に連動する伝統的な指数とは異なる指数に連動するETFを上場させていると紹介がされていました。
実際にはテーマ型など特徴的な指数に連動をさせているETFを多く運用しているのが特徴的です。
【経費率】
2865:0.63%
2866:0.26%
毎月配当とはいえ特徴が違うETFになるのでかなり大きな違いがあります。中・長期でのホールドを検討となる場合には経費率は重要になるため確認をしておいていただければと思います。
またたぱぞうさんが言っていましたが経費率は両ETFともに本家と遜色がない水準のため円購入ができるので為替のコストを考慮すればむしろ本家よりリーズナブルな場合もあるとのことでした。
【直近配当利回り】
2865:10.46%
2866:4.72%
経費率とあわせて検討時には確認しておいて欲しいのですが直近配当利回りは両ETFの大きな違いになるかもしれません。さらに株価の推移などもあわせてみながらですが2865が利回りは勝っています。
【配当月】
2865:年12回(毎月10日)
2866:年12回(毎月10日)
毎月配当でので年12回になりますが配当日も毎月10日と同様になります。
配当に関して追記でたぱぞうさんが言及されていますが分配金は外国税の二重課税調整の対象になりますので例えば本家ETFから受け取った分配金に対する外国税も確定申告をすれば還付を受けられますがその手続きが不要になります。
これは個人投資家にとってとても魅力になるのではないでしょうか。
【設定日】
設定日に関しては同日となりますので投資対象は違いますが投資期間としては同様の運用期間になります。
基本情報に関しては特に経費率・直近配当利回りを検討時には気にしていただくといいのではないでしょうか。では次章では購入する際に気になる株価について比較しながらみていこうと思います。
株価について
まずはそれぞれの株価チャートを本家と比較して確認しておこうと思います。
■2865(QYLD)
【株価】
1,156円(2024年10月4日現在)
たぱぞうさんが2865の株価に言及していましたのでシェアすると「NASDAQ100の構成銘柄のプライス上昇部分は捨て、オプションのプレミアムで毎月分配の原資を得る戦略」と説明をされています。
これは毎月第3金曜日の前日の木曜日に清算されるオプションでコールを売った人にはプレミアムが入ります。そのプレミアムが毎月分配の原資になっているとのことでした。
少し難しいかもですのでざっくりでいうと株価はそこまで気にせずに配当を重視している方向けになるのではないでしょうか。
■2866(PFFD)
【株価】
1,030円(2024年10月4日現在)
たぱぞうさんは2866を記事にした2023年3月に本家よりも2866の方がリーズナブルである点を言及していました。
実際に現在でみておくとPFFDはこの記事を作成している時点では20.79ドルですので日本円で約3,000円程度になります。比較して2866は1,022円となりますので当時と変わらずでリーズナブルに購入が可能ですので検討しやすいのではないでしょうか。
それでは今度は2865と2866の直近1年リターンを比較してみようと思います。
リターンについては2866が勝っていました。また直近で印象的なのは2024年8月5日の暴落時について2855は大きく下落していますが2866は限定的になっていました。2866は株式と債券のハイブリットである点から株式の暴落に対して多少の耐性があることが分かります。
配当を重視しているなら2865で株価も配当も両方をバランスよくで検討しているなら2866といった感じではないでしょうか。
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組入れ銘柄とセクター比率
■2865(QYLD)
【組入れ銘柄】
【上位5銘柄】
1位:アップル(9.02%)
2位:マイクロソフト (8.28%)
3位:エヌビディア(7.75%)
4位:ブロードコム(5.38%)
5位:アマゾン(5.14%)
※銘柄名をクリックするとブルームバーグで詳細情報を確認できます
前章でたぱぞうさんの言及されていた内容をあらためてになりますが「NASDAQ100の構成銘柄のプライス上昇部分は捨て、オプションのプレミアムで毎月分配の原資を得る戦略」になるため組入れ銘柄はそこまで気にしなくてもいいのではないかと思います。
【セクター比率】
【上位5セクター】
1位:情報技術(49.3%)
2位:通信サービス(16.0%)
3位:一般消費財(13.8%)
4位:ヘルスケア(6.8%)
5位:生活必需品(6.5%)
■2866(PFFD)
【組入れ銘柄】
上位10社は全て優先株式になっていてさらには大半が銀行銘柄になっていました。例えばウェルス・ファーゴやJPモルガンなどが複数組入れられていました。下記のセクター比率をみても分かりますが金融にとても偏りがあるのが気になる点ですよね。
【組入れ債券】
また債券ランクも確認してみましたがBBの比率が一番高く、信用リスクが高い点はあるかもしれません。この点については検討時に把握はしておいた方がいいかと思います。
ちなみに2023年3月時点でしたがたぱぞうさんは「流動性もまずまずの水準」だと言っていました。
2866の上場後出来高は3,000口~4万口程度で東証スタンダード市場やグロース市場上場銘柄の多くに比べると決して少ない水準で1口で取引できるETFとしては許容できる範囲だと思うとのことでした。
ですのでそこまで不安に感じるほどではないことは分かるかと思います。
【セクター比率】
【上位5セクター】
1位:金融(73.17%)
2位:公共事業(10.57%)
3位:通信サービス(6.46%)
4位:不動産(4.25%)
5位:一般消費財(2.76%)
配当実績
分配金:100口当たり・税引前 | ||
2865(QYLD) | 2866(PFFD) | |
2024年9月 | 1000 | 400 |
2024年8月 | 900 | 500 |
2024年7月 | 1000 | 500 |
2024年6月 | 1000 | 500 |
2024年5月 | 1000 | 500 |
2024年4月 | 1400 | 400 |
2024年3月 | 900 | 500 |
2024年2月 | 1000 | 500 |
2024年1月 | 900 | 400 |
2023年12月 | 800 | 500 |
2023年11月 | 800 | 400 |
2023年10月 | 900 | 500 |
2023年9月 | 900 | 500 |
2023年8月 | 900 | 400 |
2023年7月 | 800 | 500 |
2023年6月 | 900 | 400 |
2023年5月 | 800 | 400 |
2023年4月 | 800 | 400 |
2023年3月 | 900 | 400 |
2023年2月 | 900 | 400 |
2023年1月 | 800 | 400 |
2022年12月 | 700 | 400 |
2022年11月 | 700 | 800 |
平均 | 900 | 460 |
今回は特に気になる点が配当実績ではないでしょうか。まず基本情報の章でも説明していますが両ETFともに毎月配当になりますので年12回(毎月10日)でもらうことが可能です。ちなみに上の表は設定来からの配当実績をまとめてみましたが2865は年間でみても増配傾向にあることが分かりますが2866は大きな変更は無さそうでした。
ですが両ETFともにとても安定して実績が出ていましたので今後も大きな減配がないことを期待しておこうと思います。また両ETFともにですが基本情報でも触れましたが分配金は外国税の二重課税調整の対象になります。つまり本家の場合は外国税を確定申告をしなければ還付を受けませんがその手続きが不要になります。
この点は日本にいる投資家にとってはとてもありがたい特徴になりますので検討する際にはぜひこの点も加味してみて下さいね。
2865・2866 比較まとめ
今回は円建てで投資可能な東証ETFの2865と1866を比較しながら解説をしてきました。
【特徴】
■2865
カバードコール戦略とは特定の銘柄を買う権利を売って、利益を先取りしている仕組みです。
・指数が下がった時にも利益を出すことができる
・指数が暴騰した時はそれほど利益を上げることができない
■2866
大きな特徴が2つり「優先証券」と「優先株」です。
【優先証券】
株式と債券の性質を併せ持つ ハイブリッド証券のことで株式のように証券取引所で取引されて債券のように利息または配当が定期的に支払われます。
他の債券投資商品と同じように金利の変動に影響を受けます。
※金利と債券は相対的にシーソーの関係
【優先株】
株主の議決権をなくし、債務や配当に対する優先権が与えられます。また投資家にとっては議決権をなくす代わりに配当重視でありかつ倒産時の残った資産を優先的にもらえるメリットを有します。
【投資対象】
2865:QYLD
2866:PFFD
【経費率】
2865:0.63%
2866:0.26%
【直近配当利回り】
2865:10.46%
2866:4.72%
【配当月】
2865:年12回(毎月10日)
2866:年12回(毎月10日)
今回ご比較をした2つはテーマ型など特徴があるETFを得意としているグローバルXが運用をしています。また何によりも2つのETFの特徴は毎月配当である点になるのではないでしょうか。
配当について比較すると2865(QYLD)が明らかに2866(PFFD)を勝っていますが株価比較をすると2865のほうがボラティリティが激しいのは分かりました。
また2つともに共通する点としては下記があります。
■二重課税調整制度
2020年1月1日より、外国所得税額を考慮して所得税等が課されることとなり、二重課税調整が可能となりました。
この結果として受け取れる税引後の分配金は増加することになりました。
■成長投資枠で購入が可能
売買益及び配当がも非課税になります。課税口座で運用するよりも手元に多くの利益を残せるのがメリットになります。
上記の点については投資スタンスによるかと思いますが検討時には参考にしていただけると幸いです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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