2023年9月についてはアノマリー通りで下落する市場になりましたよね。また長期金利の上昇が止まらないことでパフォーマンスが低調になっています。10月になってからもS&P500のチャートをみてもズルズルと下がってきていますがここから年末への見通しを確認しておこうと思います。
見通しを確認するうえで広瀬隆雄さんが2023年10月13日にトウシルで出されている最新記事がとても参考になるのでシェアしたいと思います。
ということで今回は「広瀬隆雄さんの最新記事【長期金利が低下へ向かい始めた 株式の買い場到来!】」についてです。
【この記事をみて分かること】
・長期金利の動向
・米下院議長の解任動議可決
・景気後退について
・長期金利低下の要因
・年末までの株式パフォーマンス
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長期金利の動向
広瀬氏は日頃から「株式は金利が7、業績が3」と主張をされていると言っています。そのくらい金利が株式バリュエーションに与える影響は大きいのとのこと。あいにく夏以降米国の長期金利はグイグイ上昇し、株式にとって逆風となっていたと仰っています。
トウシルの2021年3月27日の記事で広瀬氏は「金利と株式は、競争関係にある」と言っていました。
いま仮に銀行預金の利子が5%だとして銀行にお金を預けるだけでノー・リスクで5%のリターンが見込めます。ですので株式が投資家の資金を獲得しようとするとそれよりずっと魅力的なリターンが見込めなくてはいけません。
つまり市中金利が高くなればなるほど株式投資のハードルは高くなると以前に仰っていました。ではここで記事と同様に米国の10年債利回りのチャートも確認しておきます。
2023年3月末ごろよりジリジリと上がりはじめ、3.2%くらいだったのが2023年10月21日現在では4.9%まで上昇。
そんな中で広瀬氏は「その逆風が、いま収まり始めている」と述べています。
それは市場参加者の関心が景気の強さから、懸念材料へとシフトしたためとのこと。では広瀬氏が言う逆風が収まる要因について次章から解説していきますね。
米下院議長の解任動議可決
広瀬氏は一例として来年度の米国連邦政府予算の策定を巡って下院議長のリーダーシップに対し疑問を挟む共和党員が出たことで不信任投票で下院議長が解任になるという米国の歴史始まって以来の出来事に発展した点に言及。
米国経済は45日間だけ暫定的に政府を回す臨時予算によって辛うじて連邦政府機能が維持されていますが11月17日にそれが切れます。それまでに新しい下院議長を選出してさらに2024年度連邦政府予算を可決しないといけないと説明されています。
この点については2023年10月4日にロイターが「米下院議長解任、共和強硬派と民主の板挟みで後任も厳しい立場に」と報じていて、内容としては新たな下院議長が決まればそこからようやく本当の仕事が始まるとのこと。
12種類の歳出法案はいずれも可決して上院に送るためには217票を獲得するのが必須。現在は10人の強硬派が支持を保留し、彼らは人工妊娠中絶の規制やウクライナ向け追加支援への反対といった政治色の強い付加条項を盛り込むよう要求。これは共和党主流派が全面的にそうした主張に屈したとしても、今後は民主党が多数を占める上院で法案が承認される公算が乏しくなるとのことでした。
さらにこの点について言及していて広瀬氏は予算の切り詰めが必要だと述べていますので次章で解説していきますね。
景気後退について
新型コロナがまん延した際に各国政府は経済支援のため赤字予算を組み深刻な景気後退を回避しました。いまそれが終息し、膨張した予算を切り詰めないといけないと述べています。
また米国の予算交渉の迷走の背景にはそのような事情があります。でも財政規律を取り戻すべき局面に来ているのは米国だけでなく世界も同様であり、とりわけ今のように政府の借金コストが折からの金利高で膨張してしまった場面では急務であり政府が大盤振る舞いしなくなるということは、景気は悪くならざるを得ないと仰っています。
景気後退については2023年10月20日にロイターがゴールドマン・サックスのストラテジストは19日付のメモで、原油価格の上昇と学生ローンの返済再開によって米経済が年内に減速し、指標10年債利回りが低下するとの見通しを示した。
またウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートのシニアグローバルマーケットストラテジスト、スコット・レン氏は18日付のメモで、債務コストの増加は連邦政府の歳出削減を促し、リセッション(景気後退)が「間近に」迫っていると言及していると報じています。
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長期金利低下を予想
加えてイスラエルに対するハマスの攻撃で世界の人々は(何となく世相が物騒になったな)と感じていると述べています。こういうとき経営者は新規採用を控えますし消費者も旅行を見合わるのでつまりイケイケだった消費にはブレーキがかかることが予想。
株式市場的には長期金利の低下は株式に対するパワフルな支援材料になるので今は強気転換すべき場面だと仰っています。
この点については同じくトウシルの2023年10月20日の記事でで香川睦氏がマイナス成長入りは回避(景気は軟着陸)できると想定されるがコロナ禍で積み上がった家計貯蓄が減少し個人消費の勢いが乏しくなる中、10月以降は学生ローンの支払い再開、自動車大手などのストライキ拡大、2024年度予算審議停滞による政府閉鎖の可能性、利上げの累積効果など景気下押し要因が重なり、米景気は一時的にせよ低空飛行を余儀なくされそうとのこと。
さらにこうした状況となれば、FRBは現在の政策金利水準が十分に引き締め的であると判断し、過度な金融引き締めによるリスクに配慮する方向に政策をシフトしていくと予想され、長期金利は徐々に安定に向かうものと見込んでいると仰っています。
このように景気減速によって金利低下が期待できると理解ができますよね。われわれ個人投資家にとっては金利低下は株高に繋がりますのでこの点は覚えておく必要があるのではないでしょうか。
金利低下が予想される中でこれから年末へ向けての株価動向についても言及されていましたので最後に解説していきます。
年末までの株式パフォーマンス
例年、10月から翌年の1月までにかけての4カ月は株式市場のパフォーマンスが良いことで知られています。すると今は積極的に投資すべき局面だと思うと広瀬氏は仰っています。
また2023年9月20日にロイターが「BofA、S&P500目標引き上げ オールドエコノミーに妙味」と報じています。
内容としてBofAの今年末のS&P500指数を4600と予想。従来予想は4300だった。19日終値(4443.95)を3.5%上回ることになる。米国株の上昇ペースは緩やかになっているものの、BofAは米国株を「ニュートラル」から「ポジティブ」の領域に維持。均等ウエート型にバイアスをかけているということ。
年末までの上昇を予想しつつS&P500のチャートをみておきますね。
2023年10月21日現在は4224にっていましたが4600は赤線のラインの位置になるので2023年7月の年初来の高値まで上昇すると予想していることになります。金利動向を毎日チェックしながら年末までの期間にどこまで上昇するかを期待しておこうと思います。
ここからの株上昇に期待
広瀬隆雄さんの最新記事「長期金利が低下へ向かい始めた 株式の買い場到来!」をロイターの記事も抜粋しながら解説してきましたが今回の記事では長期金利低下に向かわせる景気減退の要因についてでした。
・米下院議長の解任動議可決
・借金コストにより大盤振る舞いできない政府
・中東問題による景気減速
その他でも米国ではコロナ禍で膨れた家計貯蓄の減少、学生ローンの支払い再開、自動車大手などのストライキ拡大などから景気減退のスピードが早くなるのではないでしょうか。
また景気減速により金利低下に繋がることで年末に向けて米国株は上昇すると広瀬氏は予想。
米国株のアノマリーでも10月〜翌年1月くらいまでは上昇すると言われていますよね。ですのでVTIやVTなどコアとなる投資は継続しながら個人的にはインドなどグルーバルサウスへの投資もしていこうと考えています。
ちなみにグルーバルサウス(主にインド)への投資に興味がある方はこちらの記事もあわせて読んでみて下さい。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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