このブログではS&P500やオルカンなどでの積立と高配当ETFへの投資で二刀流をおすすめさせていただいております。
また高配当ETFは分散ができるうえで株価が上がらない時期でも配当がもらえるので再投資の検討もできて、家計の助けにもなります。
ですので高配当ETFでも御三家と言われる【VYM/SPYD/HDV】の進捗を定期的に記事にしていました。そしてまた2024年9月の配当も近づいてきましたのでこのタイミングで記事にまとめておきますね。
ということで今回は「【2024年8月】VYM/SPYD/HDV 進捗確認」についてです。
【この記事をみて分かること】
・高配当ETFとは
・基本情報
・運用会社
・株価比較
・組入れ銘柄とセクター比率
・配当比較
・比較(VYM/SPYD/HDV)のまとめ
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高配当ETFとは
比較をする前にまずは高配当ETFがどんなものなのかを説明させていただきます。ご存知の方も多いかと思いますがおさらいも意味も含めて確認しておいて下さい。
ETFから簡単に説明しますが「Exchange Traded Fund」の略で日本語では「上場投資信託」で、分かりやすくいうと上場をしている投資信託となります。
1. 安定した収入源
【メリット】
高配当ETFは企業が定期的に支払う配当を投資家に還元するため、安定した収入源を提供。これは株価の変動に左右されにくい特徴があり、特に低金利環境においては魅力的です。
【ポイント】
毎月や四半期ごとに配当が支払われるため、おこづかいや追加投資など定期収入のように使うことができます。これにより長期的な資産運用の一環として利用することが可能。
2. 分散投資によるリスク軽減
【メリット】
高配当ETFは複数の企業の株式を一つのパッケージにまとめているため、個別の企業の業績に依存するリスクが軽減されます。
【ポイント】
個別株の配当利回りが高い企業に投資する場合、1社への投資の場合は業績不振や配当減少のリスクがあります。しかしETFならば多様な企業に分散投資することで、リスクを分散できます。
3. 低コストでの運用
【メリット】
高配当ETFは一般的に個別の株式や投資信託に比べて運用コストが低く抑えられています。長期運用など資産形成においてとても重要になります。
【ポイント】
ETFの運用コストは、経費率(Expense Ratio)として示され、通常は0.1%から0.5%程度。この低コスト運用は複利効果を高めるために非常に有利です。
4. 手軽な投資手段
【メリット】
高配当ETFは株式市場を通じて簡単に売買できるため、初心者にも手軽にはじめられます。
【ポイント】
株式と同様に取引所で取引されるため、市場の取引時間中ならばいつでも売買が可能。また少額からでも投資を始められるためはじめやすさがあります。
このようなメリットがある高配当ETFですがその中でもフォルダーが多い3つの高配当ETFの最新情報を比較して解説していきますね。
それでは「2024年1月現在のVYM・SPYD・HDV」を比較していきますね。
基本情報
ティッカー | VYM | SPYD | HDV |
名称 | バンガード・ハイディビデンド ・イールドETF | SPDR ポートフォリオ S&P 500 | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF |
運用会社 | バンガード | ステイト・ストリート | ブラック・ロック |
ベンチマーク | FTSE ハイディビデンド イールド・インデック | S&P 500 高配当指数 | モーニングスター配当 フォーカス指数 |
銘柄数 | 551 | 80 | 77 |
投資対象 | 配当利回り比較的高い大型株 | S&P 500の高配当上位80銘柄 | 財務健全性と配当利回りの高い企業 |
経費率 | 0.06% | 0.07% | 0.08% |
配当月 | 年4回 3/6/9/12月 | 年4回 3/6/9/12月 | 年4回 3/6/9/12月 |
直近配当利回り (Bloomberg) | 3.25% | 4.37% | 3.16% |
設定日 | 2006年11月16日 | 2015年10月22日 | 2011年3月31日 |
■銘柄数
VYM:551銘柄
SPYD:80銘柄
HDV:77銘柄
圧倒的にVYMがが分散できていて、SPYD・HDVはほぼ同様の銘柄数となっています。分散を検討時の優先にされている場合は無条件でVYMが良さそうですね。とはいえSPYD・HDVも分散ができてない訳ではないのでその点は理解しておくといいのではないでしょうか。
■経費率
VYM:0.06%
SPYD:0.07%
HDV:0.08%
3つともに経費率は拮抗していてその中ではVYMが一番低い設定になっていました。経費率にこだわりがあるバンガードのETFだと感じます。ですがそこまでの差はありませんのでこの点は検討時は材料してはそこまで反映せずでいいかと思います。
■配当利回り
VYM:3.25%(2024年1月データ 3.94% )
SPYD:4.37%(2024年1月データ 5.55% )
HDV:3.16%(2024年1月データ 3.82% )
ちなみに利回りはブルームバーグで確認しているデータになりますがどのETFも1月時点より落ちていました。年途中での確認のため変動が出やすい可能性はありますが気になる点ではありますね。
とはいえですが高配当の利回りは一般的に3%以上と言われますので3つともに現時点では安定した配当を受け取ることが可能だと分かります。
運用会社
各社の規模と特徴を簡単に説明させていただきます。
■バンガード(VYM)
ペンシルベニア州に本社を置くバンガード・グループはアメリカ合衆国の登録投資顧問・資産運用会社。世界初のインデックス型投資信託(インデックスファンド)を個人投資家に提供していて2020年1月31日時点の運用総資産額は7.1兆米ドル(約765兆円)。
【特徴】
1番の特徴は経費率の安さで年々下がっている傾向があるので長期保有にも安心。
■ステート・ストリート(SPYD)
ボストンに本社を置く大手機関投資家向けグローバルカストディ (AUC/A 約5,400兆円) および資産運用機関 (AUM約540兆円) としては ブラックロックやバンガード・グループと並ぶ世界最大級のアメリカ系金融機関。
【特徴】
運用資産残高の世界第1位のETFであるSPYを運用していて米国国内で2番目に古い歴史を持つ金融機関。
■ブラック・ロック(HDV)
アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市に本社を置く、世界最大の資産運用会社で2021年末における同社の運用資産残高(AUM)は10兆ドル(約1,153兆円)と日本のGDPの2倍に相当。世界30ヶ国・70のオフィスに合計18,000名超の従業員が在籍。日本ではブラックロック・ジャパン株式会社としてビジネスを展開しており、383名の社員が在籍している(2022年末時点)
【特徴】
世界第1位の運用資産額でETFの豊富なライナップが特徴で経費率については競合が多いETFは安くして、新興国など競合が少ないETFを高くしてバランスを取っている。
株価比較
まずはGoogleFinanceで直近1年の比較をしておこうと思います。
直近の1年リターンでみるとSPYDが勝っていました。続いてVYMで最後がHDVとなっていました。3つを比較して思ったのですがここ最近での推移は比較的似通っているなと。また保有銘柄・銘柄数も違うため大きくばらけそうですが比較的に近しい変動をしてきたことは覚えておくといいかもしれませんね。
それではそれぞれの2024年8月30日現在の株価とリターンもBloombergのデータでまとめておきます。
■VYM
【株価(2024年8月30日現在)】
126.15ドル
【トータルリターン】
3ヶ月:+8.37%
1年:+20.79%
3年:+8.64%
5年:+11.44%
■SPYD
【株価(2024年8月30日現在)】
44.73ドル
【トータルリターン】
3ヶ月:+14.53%
1年:+25.64%
3年:+8.01%
5年:+9.64%
■HDV
【株価(2024年8月30日現在)】
117.760ドル
【トータルリターン】
3ヶ月:+10.65%
1年:+18.19%
3年:+10.46%
5年:+9.01%
個人的には「SPYDはリターンにムラがある点は検討したうえでですが株価がとてもリーズナブルですので買い増しをしています。また近くで株価が落ちたタイミングで3つともに買い増しをする予定です。みなさんもぜひこの記事をみて検討をされてはいかがでしょうか。
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組入れ銘柄とセクター比率
あらためてですが各ETFの組入銘柄数をまとめておきます。
■銘柄数
VYM:551銘柄
SPYD:80銘柄
HDV:77銘柄
■上位10社の比較
VYM | SPYD | HDV | ||||
銘柄 | 比率 | 銘柄 | 比率 | 銘柄 | 比率 | |
1 | ブロードコム | 4.23 | シーゲート・テクノロジー ・ホールディングス | 1.85 | エクソンモービル | 7.84 |
2 | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 3.54 | NRGエナジー | 1.75 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | 6.22 |
3 | エクソンモービル | 3.09 | アムジェン | 1.69 | アッヴィ | 6.15 |
4 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | 2.21 | IBM | 1.56 | ベライゾン・コミュニケーションズ | 5.97 |
5 | プロクター・アンド・ギャンブル | 2.12 | フィリップス66 | 1.56 | シェブロン | 5.62 |
6 | ホーム・デポ | 2.45 | パッケージング・コープ・オブ・アメリカ | 1.55 | メルク | 4.38 |
7 | アッヴィ | 1.90 | フィフス・サード・バンコープ | 1.51 | フィリップ・モリス・インターナショナル | 4.35 |
8 | ウォルマート | 1.73 | ベライゾン・コミュニケーションズ | 1.49 | コカ・コーラ | 3.91 |
9 | メルク | 1.66 | アッヴィ | 1.49 | ペプシコ | 3.66 |
10 | バンク・オブ・アメリカ | 1.59 | サイモン・プロパティー・グループ | 1.48 | アルトリア・グループ | 3.58 |
上位10社については3つともに高配当な大手企業が組入上位にいる印象です。安定性が担保されていてかつ配当についても期待ができると捉えられるのではないでしょうか。
その中でもやはり分散という点で考えるとVYMが圧倒的な組入銘柄数になる点は忘れないでおいて下さいね。
■セクター比率
VYM | SPYD | HDV | ||||
セクター | 比率 | セクター | 比率 | セクター | 比率 | |
1 | 金融 | 21.10% | 不動産 | 24.38% | エネルギー | 25.41% |
2 | 資本財 | 12.70% | 公益事業 | 17.61% | 生活必需品 | 22.01% |
3 | ヘルスケア | 11.80% | 金融 | 16.55% | ヘルスケア | 16.39% |
4 | 生活必需品 | 10.90% | 生活必需品 | 11.58% | 公益事業 | 10.81% |
5 | 情報技術 | 10.70% | ヘルスケア | 7.39% | 通信サービス | 9.03% |
6 | エネルギー | 10.20% | 素材 | 6.33% | 金融 | 4.84% |
7 | 一般消費財 | 9.70% | エネルギー | 4.89% | 情報技術 | 3,48% |
8 | 公共事業 | 6.90% | 通信サービス | 3.75% | 資本財 | 2.82% |
9 | 通信サービス | 4.00% | 一般消費財 | 3.67% | 素材 | 2.38% |
10 | 素材 | 2.00% | 資本財 | 2.56% | 一般消費財 | 2.34% |
【VYM】
・組入れは551銘柄と多くリスク分散がされている
・セクター比率はバランス重視で安定している
・上記2点から株価が安定していてボラが小さい
【SPYD】
・組入れは80銘柄とVYMと比べて少ない(リスク分散△)
・景気に敏感かつ配当重視のセクター比率
・上記2点からボラが激しいが配当が高い
【HDV】
・入れは77銘柄とVYMと比べて少ない(リスク分散△)
・景気に左右されず配当重視のセクター比率
・上記2点から株価安定かつ配当が高い
配当比較
VYM | SPYD | HDV | ||||
年度 | 配当金 (ドル) | 利回り(%) | 配当金 (ドル) | 利回り(%) | 配当金 (ドル) | 利回り(%) |
2023年 | 3.48 | 3.12% | 1.83 | 4.66% | 3.89 | 3.82% |
2022年 | 3.25 | 2.90% | 1.98 | 4.72% | 3.72 | 3.68% |
2021年 | 3.10 | 3.38% | 1.55 | 4.70% | 3.51 | 4.00% |
2020年 | 2.91 | 3.11% | 1.63 | 4.16% | 3.57 | 3.65% |
2019年 | 2.84 | 3.64% | 1.75 | 5.13% | 3.21 | 3.80% |
2018年 | 2.65 | 3.09% | 1.62 | 4.32% | 3.10 | 3.43% |
2017年 | 2.40 | 3.17% | 1.42 | 4.08% | 2.95 | 3.59% |
2016年 | 2.21 | 3.30% | 1.51 | 5.17% | 2.70 | 3.68% |
2015年 | 2.15 | 3.13% | 2.88 | 3.76% | ||
2014年 | 1.91 | 3.06% | 2.45 | 3.49% | ||
平均 | 2.60 | 3.20% | 1.66 | 4.61% | 3.20 | 3.68% |
【過去10年の平均配当利回り】
VYM:3.20%(直近:3.25%)
SPYD:4.61%(直近:4.37%)
HDV:3.68%(直近:3.16%)
配当を重視されている方に関してはSPYDが一番検討しやすいのではないでしょうか。またSPYDは株価の観点でも購入しやすい一方でボラが激しい点があります。
VYM・HDVはボラが安定している一方でSPYDに比べると配当という観点では見劣りします。個人的には現在の米国市場はAIバブルが減速してきている中でディフェンシブな銘柄に資金が入りはじめてきているようですのでHDVの追い上げにも期待をしておこうと思います。
では最後に年内の配当スケジュールも確認しておこうと思います。
ティッカー | 権利付き最終日 | 権利落ち日 | 配当支払日 |
VYM | 2024年9月19日 | 2024年9月20日 | 2024年9月24日 |
2024年12月19日 | 2024年12月20日 | 2024年12月24日 | |
SPYD | 2024年9月19日 | 2024年9月20日 | 2024年9月24日 |
2024年12月19日 | 2024年12月20日 | 2024年12月24日 | |
HDV | 2024年9月24日 | 2024年9月25日 | 2024年10月1日 |
2024年12月16日 | 2024年12月17日 | 2024年12月23日 |
念のために説明をさせていただきますが権利付き最終日(権利落ち日の前日)までに各ETFを保有しておくと配当をもらうことができます。ですので権利付き最終日までに購入を検討しておいて下さいね。
比較(VYM/SPYD/HDV)のまとめ
今回は米国高配当ETFのVYM・SPYD・HDVの現在地についてみておきました。あらためてですがポイントをまとめておきますので検討の際の材料として参考にしてみて下さい。
■VYM
【ポイント】
・配当利回り:3つの中で真ん中
・株価:売買益を狙える安定型
・分散:銘柄数が多く分散可能
・経費率:低い
ボラティリティがなく長期ホールドしやすい安定型
ちなみにVYMの詳細はこちらの記事でまとめていますのであわせて読んでみて下さい。
■SPYD
【ポイント】
・配当利回り:3つの中で一番高い
・株価:変動が激しい
・分散:銘柄数は少ないが分散は可能
・経費率:低い
ボラティリティが激しい一方で株価もリーズナブルで配当重視
ちなみにSPYDの詳細はこちらの記事でまとめていますのであわせて読んでみて下さい。
■HDV
【ポイント】
・配当利回り:3つの中で一番低い
・株価:売買益は狙いづらいが安定型
・分散:銘柄数は少ないが分散は可能
・経費率:低い
ボラティリティがなくかつ配当も安定で長期ホールドしやすい
ちなみにHDVの詳細はこちらの記事でまとめていますのであわせて読んでみて下さい。
また高配当ETFのことをより詳しく知りたい方は下記の記事もご覧下さい。
⇒(【たぱぞうさんもおすすめ】高配当ETFの3つのメリットについて解説)
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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