2023年11月は米国の3大指数すべてが上昇に転じましたね。
・ダウ工業株30種平均: +9%
・ナスダック総合株価指数:+11%
・S&P500種株価指数: +8.92%
かなり好調に推移していますが12月はどのように動くかを考えていくうえでとても参考になる広瀬氏の最新記事出ていましたのでシェアしたいと思います。
また12月に広瀬氏が注目されているETFも5つ紹介していますので最後まで読んでみて下さいね。
ということで今回は「アメリカのマーケット展望【2023年12月度】」についてです。
【この記事をみて分かること】
・短期相場の見通し(2023年12月)
・オープンAI社の内紛劇について
・内紛劇と投資家との関係性
・米国経済の現況
・米国の企業業績
・広瀬氏の12月注目ETF
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短期相場の見通し(2023年12月)
まずは11月の振り返りですが広瀬氏は11月時点での予想4360に対して実績は4567でした。
結果は予想より上昇で終わりました。
では12月の広瀬氏のS&P500指数の向こう1ヶ月ターゲットですが4700とのこと。
ちなみに2023年10月16日時点のインヴェスト証券の記事で広瀬氏は年末の予想を4600としていましたので上方修正されていました。11月はかなり早いピッチで上がってきました。この勢いで年末までさらに上昇してくれることに大きく期待したいと思います。
現状を考えた時に広瀬氏は長期での米国経済の強さを振り返った場合に過去30年はITとヘルスケアという高付加価値産業においてアメリカのイノベーション(技術革新)が他国をリードしてきたことが勝因だと言っています。
また広瀬氏が今後もアメリカでのイノベーションが続くであろうストーリーについて言及していましたので次章で解説致します。
オープンAI社の内紛劇について
現在のイノベーションと言えば世界の人々の注目を集めているのが人工知能(AI)ですが先々週、ChatGPTを運営しているオープンAI社で内紛劇がありそれが話題になった件に触れていました。
ChatGPTは大規模言語モデル(LLM)と呼ばれる自然言語処理の手法を援用したAIでこれを運営しているのがオープンAI社です。同社はAI技術が人類のためになるよう健全な育成をすることが重要だという観点から非営利団体の体裁を採用しています。
ですが実際のLLMの運用に際してはたくさんインプットさせることで先ずAIをかしこくさせないとならずそれには莫大な先行費用がかかるためオープンAI社は非営利団体の下部組織として営利子会社を設立してマイクロソフトに援助を仰ぎました。
この提携を進めたのはオープンAIのCEOのサム・アルトマンで、共同創業者のひとりであるイリヤ・スツキバーはサムがあまりにも商業化への道を邁進するので今後さらにAIがパワーアップして汎用人工知能(AGI)が完成してしまうとAGIが人間に危害を与える恐れがあると考えて非営利団体を監視している理事会を招集しサム・アルトマンを首にしてしまったというものでした。
しかし理事会の突飛な決議はオープンAI社の社員大多数から猛然とした反発があったことで理事会は決定を翻してサム・アルトマンの復帰を請い、理事のメンバー2名は立場を追われました。
この騒動は、ある意味、「結果として、なにも変わらなかった」という風にも捉えることができますが、実際には大きなインパクトがあったと広瀬氏は言っています。
では実際には投資家にとってどのような影響があるかについて広瀬氏が言及していますので次章で解説をしていいきますね。
内紛劇と投資家との関係性
今回のオープンAI社の内紛劇はAIが同社だけによって推進されている現状はリスク分散の見地から健全ではないため代替案となる第2または第3の企業の育成を急がなければいけないという認識がシリコンバレーに芽生えたと広瀬氏は言っています。
これはグーグルやアマゾンにチャンスが回ることを意味していてAIスタートアップにたくさん投資をしてきたベンチャー・キャピタル界にとり、投資先の若い企業が注目を浴びるチャンスを提供したという点で「渡りに船」の出来事だったと言えると述べていて結論的にはオープンAIの内紛はAIブームを抑制するのではなく、加速させるキッカケとなると。
これは我々一般投資家にとってなぜ重要なのか?
その理由は、AIの開発が加速すると米国の生産性が劇的に向上する可能性があるからだと広瀬氏は言っています。いま米国経済は「ソフトランディングするのか?」ということが言われていますが、第二次世界大戦以降の米国経済を振り返った場合、ソフトランディングが成功したケースはたったの1回しかありません。それは1996年頃で、当時はインターネット・ブームで米国の労働者の生産性が劇的に向上してネットがホワイトカラーの仕事の能率を劇的にUPしたからこそインフレを誘発することなく米国は成長を維持できたという広瀬氏は言っています。
さらにAIは知的労働者がこれまで請け負ってきた「エクセルをカタカタやる」式の作業を大幅に省略します。するとこれから「ちょっとITリテラシーがある」ワーカーが、どんどん不要になると。これはホワイトカラーの賃金や雇用に大きなプレッシャーを与えることで具体的には弁護士事務所、戦略コンサル、投資銀行などが一番影響を受けると予想。
それは目先ソフトランディングが起こる可能性が高まったことに他ならず、前回米国経済がソフトランディングしたとき株式市場は長期に渡る強気相場を演じました。したがって今回も株式をめぐる環境は一層良好になったと言えると広瀬氏は仰っています。
米国経済の現況
米国経済は主に消費の好調に支えられて着実に成長しています。
先週は感謝祭の週で、ブラックフライデーの売上高は前年比+7.5%と良い成績だったためつまり消費に異変はないと広瀬氏は仰っています。ちなみに2023年11月26日のロイター記事ではマスターカードのスペンディングパルス(ブラックフライデーに当たる24日の米小売売上高(インフレ調整前))は25日に自動車販売を除くベースで前年同期比2.5%増加したと発表。
9月時点では11月1日から12月24日までの年末商戦の小売売上高が3.7%増加すると予想していた。また24日はインターネット通販が前年比8.5%増、実店舗での売り上げは1.1%増。さらにアドビ・アナリティクスによるとブラックフライデーの米オンライン消費額は98億ドルで予想と一致したとのことでした。
実店舗での売り上げは伸び悩みはあるようですがネット販売の伸びが確認できて広瀬氏がいうように消費は鈍化とまではいっていないように感じますよね。
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米国の企業業績
第3四半期決算発表シーズンはS&P500採用銘柄の94%が決算発表を終え、EPSでは82%、売上高では62%の企業がポジティブサプライズを出しました。
また四半期EPSは前年同期比+4.3%だったことからも米国の企業業績はボトムをつけていて再加速に入ったと広瀬氏は考えられています。
この点を2023年11月14日にロイターが「米企業、利益率改善が好業績の支えに=ゴールドマン」と報じていました。
これまでにS&P500種構成企業の大半が決算発表を終了。第3・四半期決算はエネルギーセクターを除く企業の利益率が11.6%となり、前期の11.1%から改善。これは3週間前のアナリスト予想よりも40ベーシスポイント(bp)高い水準で、「利益率の四半期ベースでの改善は第3・四半期決算シーズンにおける明るい材料だった」ということ。
上記内容をみておくと堅調に推移していることは分かりますよね。では最後に広瀬氏が12月に注目するETFを次章でご紹介していきます。
広瀬氏の12月注目ETF
米国株には強気を堅持したいと広瀬氏は仰っていてこの時期に注目をしているETFをご紹介していきますね。
■iシェアーズ・ラッセル2000ETF(IWM)
【株価(2023年12月2日現在)】
184.91ドル
【3ヶ月リターン】
-4.29%
【3年リターン】
+1.03%
【5年リターン】
+4.69%
小型株のETFで目先堅調と予想されています。
■パワーシェアーズQQQ信託シリーズ1ETF(QQQ)
【株価(2023年12月2日現在)】
389.94ドル
【3ヶ月リターン】
+3.02%
【3年リターン】
+9.74%
【5年リターン】
+18.89%
こちらはロングするべきだと仰っています。
■SPDR S&P500 ETF(SPY)
【株価(2023年12月2日現在)】
459.10ドル
【3ヶ月リターン】
+1.71%
【3年リターン】
+9.65%
【5年リターン】
+12.48%
米国を代表する大型株指数のS&P500指数採用銘柄に投資するETFでトレーディングに好適とのこと。またここからは今が買い時と予想しているETFを2つ紹介されていました。
■テクノロジー・セレクト・セクターSPDRファンド(XLK)
【株価(2023年12月2日現在)】
185.58ドル
【3ヶ月リターン】
+5.63%
【3年リターン】
+15.46%
【5年リターン】
+23.51%
■一般消費財セレクト・セクターSPDRファンド(XLY)
【株価(2023年12月2日現在)】
171.09ドル
【3ヶ月リターン】
-0.95%
【3年リターン】
+3.19%
【5年リターン】
+10.44%
下記は2023年11月のマーケット予想をまとめた記事ですが注目ETFについては大きな変更がないためかなり注目度を高めていると理解できるのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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