2024年8月1日にインヴァストNAVIより広瀬隆雄さんが毎月出されているマーケット展望の記事を出していました。毎月マーケットの状況を把握するのにとても参考にしています。
またこのブログでも毎月補足を交えて記事にしていて現状はリセッションへの懸念からマーケットが荒れていますがこの時期だからこご自身のポジションをあらためて検討する意味でも目を通しておいていただければと思います。
ということで今回は「広瀬隆雄さんのアメリカのマーケット展望【2024年8月度】」についてです。
【この記事をみて分かること】
・米国経済の現況について
・FFレート予想
・企業業績
・短期相場の見通し
【イメージキャラクター武田鉄矢さん】
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米国経済の現況について
米国経済は好調で、米国の実質GDP成長率(前年同期比)も特に減速は感じない推移をしているとのこと。一方で消費者物価指数のほうは先月発表された6月の実績がちょうど+3.0%で、いよいよ2%台に下がって来ようとしていると述べています。
つまりFRBの采配は全体としてたいへん満足な結果をもたらしており、あくせく変更する必要性が感じられないと言っています。また過度の利下げ期待が空振りに終わるリスクがあると私が考えている根拠はここだと広瀬氏は仰っていました。
では記事では言及されていなかったですが利下げについても次章で最新の情報に触れておこうと思います。
FFレート予想
まずは2024年8月6日のロイターで「米9月の50bp利下げ観測高まる、雇用統計受け 「FRB後手に回った」」と報じていました。内容的には・・・
7月の雇用統計では非農業部門雇用者数は前月比11万4000人増と予想を下回り、失業率が約3年ぶりの高水準となる4.3%に上昇したほか、平均賃金の前年比での伸びが約3ぶりの低水準となりました。
この発表した7月の雇用統計を受けて米連邦準備理事会(FRB)が9月の次回会合で0.50%ポイントの利下げを決定するとの観測が短期金融市場で高まっているとのこと。
実は7月30~31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定。パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、早ければ9月17~18日の次回会合で利下げを議論する可能性があると述べていたとようです。
この状況にアネックス・ウェルス・マネジメントの主任エコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「パウエル議長が今朝分かったことを当時知っていれば、おそらく利下げを決定していただろう」とし、「インフレ鈍化を受けても金利を据え置いたことで、FRBはブレーキを踏み込みすぎた。FRBは状況がいかに急速に変化しているか、認識するのに後手に回っている」と語ったとのこと。
さらにパンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェパードソン氏は「7月のFOMCでFRBが金利を据え置いたのは誤りだった」とし、「9月に0.50%ポイントの利下げが決定される根拠は強い」と述べたそうです。雇用統計発表前は、FRBは9月に利下げに着手し、利下げ幅は0.25%ポイントになるとの見方が織り込まれていたとしています。
このように一部ですが懐疑的な意見が出はじめていますがもちろんFRBの判断もとても難しいものであることも理解は必要なのではないでしょうか。では市場参加者はこの記事を作成している2024年8月6日現在でどう考えているのでしょうか。
【市場参加者の利下げ予想】
9月:75.5%
11月:83.68%
12月:57.07%
現状では市場参加者は年3回を織り込んでいて、個人的にも9月の利下げは既定路線になっているだろうと考えています。あとはもしですが9月にFRBが0.5%利下げするなど焦りがみえれば市場はさらに動揺する可能性があるのではないでしょうか。
利下げについては9月にも必ず何%の利下げがあるかは確認しておく必要があると思いますのでこのブログもしくはXでも発信はしていこうと思います。
では続いては企業業績について広瀬氏が言及をしていましたので次章で触れておきます。
企業業績
いま第2四半期決算発表シーズンの最中ですがドル高の影響で今期の決算は冴えないと広瀬さんは述べています。先週(8/1時点)までにS&P500指数採用企業の41%が決算発表を済ませているのですが、EPSで78%の企業が事前コンセンサス予想を上回ったのは過去10年の平均(74%)より良いけれど、売上高では僅か60%の企業しか予想を超えることが出来ずに過去10年の平均(64%)を下回っているとのこと。
またポジティブ・サプライズの幅も普段よりも小さく、かりにポジティブ・サプライズを出したとしても株価が素直にそれを好感し、アフター・マーケットでどんどん騰がるというケースは稀になっているとも述べていました。
広瀬氏はこの要因として大型ハイテク企業はAI投資の野放図な拡大に対しブレーキを踏んでいると言っています。また株主はそれら大企業に対し(あまりAIで無駄な先行投資をして欲しくない!)と考え始めていて、株主から嫌気されるくらいなら、AI投資はほどほどに抑えたほうが得策だと。
この点については7月30日のSBI証券の「AIバブルは調整局面へ」との記事でも言及をされていました。
記事内ではAIバブルは調整局面に入ったとのことで、直接の引き金は「AIファクトリー」の建設に多額の先行投資を投じている大手ハイテク企業の一角、アルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)が「来期の先行投資額は今期と横ばいの132億ドル前後にとどめる」とコメントしたことだと言います。
もっとわかりやすい表現を使えばグーグルは怖気づいたと広瀬氏は言っていて、大部分の投資家はAI投資は未だ端緒についたばかりで、毎期、投資額は順調に伸びてゆくと考えています。
しかしアルファベットがブレーキを踏むと発表したことで他社も自社のAI戦略をしっかり見つめ直す必要がでてきていると述べていました。また株式市場の行き過ぎは別に珍しいことではなくて、その意味では今回のAIバブルの行き過ぎは古典的な経済サイクルが繰り返されているにすぎないと広瀬氏は仰っています。
これはドットコムバブル崩壊でインターネットが無くならなかったように、AIバブルが崩壊してもAIそのものはちゃんと社会に定着はすると言っていて、ここでもこれまで我々が「当然だ!」と考えていたシナリオが崩れ始めているとのお考えを持っていました。
では最後になりますが広瀬氏の短期的な相場の見通しについて次章で触れておきますね。
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短期相場の見通し
S&P500指数の向こう1カ月のターゲットは5300だと仰っていましたので赤い太線が5300の位置になり、8月6日時点では5186ですので少し戻すくらいの位置で着地を予想されています。
参考までにですが5月中旬に5300付近でしたがそこからの上昇分の約7%近くが現状では帳消しになる下げとなっていました。
また広瀬氏は7月はトレードしにくい月だったと振り返っていて相場が格段に難易度を増した理由は、これまで(当然こうなる!)と考えられてきた前提条件の多くが揺らぎ始めたからだと予想していました。
【広瀬氏が考える前提条件の揺らぎ】
・ソフトランディングナリオの崩壊
・AI相場の息の長さに関しても疑問
・トランプ候補の選挙勝利の不確実性
・利下げ回収の不透明性
上記の深掘りについては下記で分かりやすく纏めましたのでぜひあわせて読んでみて下さい。
さらに所与の条件が変わった以上、昔と同じようなイケイケドンドンの相場は期待できないと広瀬氏は仰っています。
実際にこの広瀬氏の記事が出てから5日たった現在(私がこの記事を作成している)ですが米国三指数の株価が下落しはじめていました。
広瀬氏は7月26日にトウシル(楽天証券サイト)でも「マーケットがちぐはぐな動きをするときは休め!」という記事で個人投資家のみなさんに「休むも相場」なので今は頭を冷やす時期だと仰っていました。
ぜひこの時期は焦って市場から退場はせずに積立はコツコツと続けていただき、最短でも大統領選挙あたりまでは無理をせずに市場を観察してみるのははいかがでしょうか。
広瀬氏のお考えを理解したうえで現状を鑑みるとコツコツと積立は継続でいこうと思います。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!
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