2023年7月4日に広瀬孝雄さんがINVAST NAVIで最新記事「アメリカのマーケット展望【2023年7月度】」を出されていました。
また同じくNVAST NAVIで7月10日に「雇用統計の結果」と7月7日にトウシルで「油断禁物!相場は最大限の参加者を巻き込み天井を打つ」という気になるタイトルで最新記事を出されました。
7月の展望の記事をベースに3つの記事をまとめてシェアします。
ということで今回は「【広瀬孝雄さん】アメリカのマーケット展望【2023年7月度】」についてです。
また広瀬さんからの注意喚起もありますのでぜひ最後まで読んでみて下さいね。
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それではまずは短期での広瀬氏の考えから解説していきますね。
短期の相場見通し
まずは短期の相場見通しですがS&P500指数の向こう1か月のターゲットは4200とされていました。
ちなみにブルーの線が4200のラインです。
現在よりだいぶ下でみていますよね。
そして広瀬氏は6月下旬、市場参加者は今後の政策金利の予想に大幅な修正を加えたと言っています。
具体的には「年内に利下げがある」というこれまで主流になっていた考え方は姿を消し「来年まで利下げは無い」という新しいコンセンサスが醸成されました。
現在のターミナルレートのFRBメンバーのコンセンサスは6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で示された経済予想サマリー(SEP)によると5.6%となっています。
つまりあと2回利上げがあるということです。
そしてFedWatchツールを確認すると市場参加者は2024年1月での利下げを織り込みはじめました。
確かに2ヶ月前くらいでは年内(12月)での利下げ予想だったと記憶しています。
この結果はある意味では今回FRBが正しかったことになりました。
そして広瀬氏はこれは株式にはアゲンストの風が吹くことを意味すると。
また2022年2月24日に勃発したウクライナ戦争で開戦後最初の3ヶ月はエネルギー価格が急騰。
この時のインフレが酷かった分、今年上半期の前年比較は容易でした。
しかし今後は前年比較が厳しくなると広瀬氏は仰っています。
足元の米国経済が強いこともあり、今後はインフレは高止まりして金利面で落胆させられるリスクは大きいとのこと。
したがって7月は守りに徹するトレード戦略が良いとのことです。
では次は米国経済について言及をされていますので次章で解説していきますね。
米国経済の現況
広瀬氏は米国経済はすこぶる好調だと言っていました。
6月29日に発表された2023年第1四半期GDP前期比年率確定値は2.0%。
暫定値は1.3%でした。
この点は同日(6月29日)にロイターが医療・社会福祉、小売業、農業、不動産・賃貸業、宿泊・飲食サービス業など15業種がプラスで一方、金融・保険業、製造業、卸売業など7業種がマイナスに寄与したと報じていました。
広瀬氏は経済成長の中心は消費であり、とりわけ旅行などのサービス消費が好調だと言っています。
サービス業は雇用者数が大きくてそれが好調なので賃金インフレ圧力は引き続き根強い。
つまりインフレの原因は去年前半のエネルギー価格の高騰から今は賃金へとシフトしたということだと説明されていました。
そして賃金についてはINVAST NAVI雇用統計結果についての記事で言及されていました。
今回の雇用統計で最も意外だったのは賃金の伸びでぜんぜん衰えていないと言っています。
6月の平均時給は+12¢でした。
また4月と5月の数字もそれぞれ上方修正されている点にも注意する必要があると。
言い換えれば賃金上昇プレッシャーはここへきて再び強まっていると仰っています。
さらに賃金インフレは一度始まると癖になると言われていてつまりはインフレ退治が難しいと。
このことはFRBがタカ派的な金利政策を継続せざるを得なくなることを意味するので投資家には残念ですが株式に強気になれない理由がここにあるとも仰っています。
この点は気にしておく必要があるのではないでしょうか。
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それでは商業用不動産についても言及していましたので次章で解説していきますね。
商業用不動産の貸付が焦げ付きリスクと好調な新築住宅
3月半ばにカリフォルニアを中心としてテクノロジー・セクターと取引の多い地銀が次々に経営危機に陥る場面がありました。
しかしその後地銀不安は収束していると広瀬氏は仰っています。
あのとき長期金利は先安観が台頭したのですが今は不安が収まった分、金利には上昇圧力が働きやすいと。
なので今後問題になりそうな点としてはオフィスビルを中心とする商業用不動産の貸付が焦げ付くリスクが挙げられるとのこと。
コロナ以降でリモートワークが定着してそれがオフィス需要に暗い影を落としているからだと説明されていました。
今後商業用不動産でデフォルトが頻発した場合、おもにそのセクターに貸し込んでいるのは地銀なので再び地銀経営に不安が走るリスクは無いとは言えません。
この点について株式会社野村総合研究所のサイトに米抵当銀行協会によると米商業用不動産向け融資残高(4兆4,000億ドル)の8割近くを中小規模の銀行が占めていると記載がありました。
また銀行が融資基準を厳格化すれば、債務不履行リスクが高まって銀行の信用リスクが高まる。
それが銀行の融資をより慎重にさせて経営環境は一段と厳しくなるので負のスパイラルが生じると。
今後また金融不安がないとは言い切れない状況になっていると理解できますよね。
ですがこれとは対照的に一戸建て住宅に関しては新築住宅が盛り返していてその理由は米国での住宅販売の大半を占める中古住宅の売買成立が低迷していることが挙げらるからだと。
過去1年半FRBがぐいぐい金利を引き上げた関係で今住宅ローンを借り換えすると金利負担がとても重くなります。
そこで1~2年前に30年固定住宅ローンを組んでしまったマイホームのオーナーは少々いま住んでいる処に不満があっても有利なレートで借金している関係でわざわざ持ち家を売りに出し、不利なレートで借り直すことはどうしても避けたいと考えています。
それが中古住宅の売り物件が払底する理由となっていると仰っています。
そして新築住宅がにわかに脚光を浴びているのはそのような理由によるとのこと。
住宅建設は経済波及効果が大きいので新築住宅販売が上向くことは景気が強くなる可能性が高まったことを示唆しています。
ゆえに(リセッションが近い!)という市場関係者の思惑とは逆の動きだと言えると言っています。
さらなる金融不安の可能性はあるが新築住宅販売が上向きは経済の強さを示していると分かります。
ここから読み取れこととしてはFRBの利下げ開始が遠のいていると理解できるのではないでしょうか。
雇用統計の結果
先程、平均時給の結果はお伝えしたのでここではCPIと失業率の結果について広瀬氏が言及されていた内容を解説しておきます。
【非農業部門雇用者数】
7月7日(金)に発表された6月の非農業部門雇用者数は予想22.5万人に対し結果20.9万人でした。
【失業率】
失業率は予想3.6%に一致する3.6%でした。
上記の結果をうけてFRBの考えとトレーダーのリアクションについて言及されていました。
まず連邦準備制度理事会(FRB)は賃金インフレを最も警戒します。
その理由は賃金インフレはクセになりやすく抑え込むのがとても困難だからと言っています。
その賃金がいま騰勢を増しているということはFRBが利下げに転じるのはとうぶんお預けになることを示唆していると仰っています。
また前の章で金融不安などのリスクから利下げが遠のく公算が大きいとお伝えしましたが賃金インフレも要因になりえますよね。
これは株式バリュエーションへの影響があることは頭に入れておくべきなのではないでしょうか。
また広瀬氏は今回の雇用統計が発表された後、債券のトレーダーは「年内の利下げはもうないし、来年の利下げも5月くらいまではお預けになる」ということを織り込んだと説明。
つまり利下げ開始はまるまる半年も後ズレするわけです。
これは株式にとって悪い材料ですと言っています。
また雇用統計の発表後に円が買われた理由についても言及していました。
広瀬氏はもし世界的にインフレがしつこく高止まりするなら、インフレ退治に対する取り組みが一番遅れている国は日本であり、日銀はこれまでの金利政策の修正を余儀なくされると考えた市場参加者が多かったからだと。
さらに円高が進めば日経平均は下がります。
つまり今年勝ってきた投資ストラテジー(=それは円安に賭けるということです)が一気に逆流するリスクが感じ始められたということだと仰っています。
さらにトウシルの記事では広瀬氏が日本の金利政策に関しても言及していますので次章で解説していきますね。
米10年債利回り4%乗せ
ここ最近で米10年債利回りが4.0%の大台に乗せ、手の付けられない金利上昇が起きるリスクが眼前に迫り始めたと言っています。
そしてこれが今のギクシャクしたマーケットの原因だと。
いま世界の政策金利と消費者物価指数を見比べると主要経済では日本だけが超低金利を堅持していることがわかります。
もしかするとあと数カ月後に日本と米国の消費者物価指数は逆転するリスクすらあるわけで、その場合、日本の政策金利の手綱さばきの軽率さが強く印象付けられる可能性があると広瀬氏は言っています。
すると「日本も利上げすべきでは?」という議論が当然出てくるわけで、それはこれまでの円安トレンドが激しく逆流するリスクを孕んでいると。
実際に現在のドル円チャートもみておきます。
2023年7月14日のチャートをみると7月2日あたりにつけた145円から下がりはじめていました。
広瀬氏はもちろん、現状のままでこのまま無事に何事もなく進んでいくシナリオもじゅうぶん予想できると言っています。
でも皆さんの頭の隅に(日本だけがイレギュラーな金利政策になっているのだ)という認識はしっかり持っておくべきだと仰っていました。
また円安は輸入品の物価高を招きます。
いまエネルギー価格は低位安定しているわけですが、これが動意付き始めると、途端にトレーダーはポジションの修正を迫られることになります。
そしてそのスタンス修正はエネルギーだけでなく、金利や株価にも甚大なインパクトを与えかねないので油断禁物だと仰っていました。
今回は現状の利上げ開始が遠のく点やインフレの高止まりリスクなど7月が軟調になる要因について広瀬氏の考えをまとめました。
ちなみに広瀬氏が上半期の総括及び今後の予想をオンラインセミナーでお話をされていました。
こちらの記事でレビューしていますのであわせて読んでみて下さいね。
ではこの状況下で広瀬氏が7月に注目するETFを最後にご紹介しておきます。
注目ETF
7月は軟調な相場展開を予想すると言っています。
①パワーシェアーズQQQ信託シリーズ(QQQ)
②ARKイノベーションETF(ARKK)
③テクノロジー・セレクト・セクターSPDEファンド(XLK)
上記の3つのETFはショートしたいと考えられていました。
④金融セレクト・セクターSPDRファンド(XLF)
⑤WTI原油連動ETF(USO)
上記2つのETFはロングで良いと仰っていました。
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